国立感染症研究所によると、報告された梅毒の感染者数が今年10月時点で1万人を突破し、過去最多となっているそうです。その主な要因として、マッチングアプリやパパ活を通じた不特定多数との性行為が指摘されています。

出典／　https://news.yahoo.co.jp/articles/5d2bae0da2e0c4a7b221437d4af532274b4eec9a

ほかにも、パパ活狩りを共謀した少年2人が逮捕（新潟）、「パパ活しない？」と路上で女性に声をかけて乱暴した41歳男性が逮捕（愛知）など、パパ活関連の犯罪も増加しています。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/6834e3df0d2cce1f305ecafdafbb56783f4b6acd

パパ活は、もともとデートクラブが発信した言葉ですが、いわゆる愛人契約を生業とするような女性だけでなく、アルバイト感覚で参入する女性もいると聞きます。パパ活目的のマッチングアプリが利用者を増やし、SNSではパパ活で得た金銭やブランド品を自慢するアカウントも散見されるなど、今後ますます広がる懸念があります。

この流れは、真剣な出会いを求める結婚相談所にも迫っています。つまり、若い女性がお金欲しさに“パパ活感覚”で結婚相談所に紛れ込むケースがあるのです。

■婚活現場で年収3000万円以上を狙い撃ちするパパ活女子も

昔から多くあったのは、女性が20代＆男性が50代など、年齢が20～30歳も離れていて、男性は2度3度目の再婚者。精神的にも経済的にも包容力があり、若い彼女になんでも与えてあげたいと考えるケースです。実際、どうしても年収2000万円、3000万円を望む婚活女性には、お相手の年齢を10歳、20歳上げて考えてみるようアドバイスをすることもあります。

しかし、最近の一部の20代後半女性たちには、これから家庭を築きたいと考えて婚活をしている30～40代前半の若い高収入男性を狙い、「たかれるだけたかろう」という態度の方がいます。高齢男性のパパ活相手は自身で探せるけれども、乗り換え先を探すなら、若い男性のほうがいい。その手段として、婚活を漁場にしているのです。

パパ活や愛人経験者の婚活は、釣り合う層と希望する結婚生活の水準にギャップが生まれ、上手くいきにくくなります。最初は身ぎれいにしてお世辞を言っておねだりしていても、真剣交際に入ると１対１で向き合うので、化けの皮がはがれて破談になります。

実際、超お金持ちだけを狙って、年収3000万円以上の男性を狙い撃ちしてくる一部の女性たちがいて、婚活アドバイザーの私たちは「またこの人……」と気づいてしまうことがあります。

例えば、40代で年収5000万円の経営者男性とマッチングしたのは、他社の相談所に所属するある20代女性でした。昼間は医療事務で働き、プロフィール上は一般女性と変わりないのですが、結婚相談所内では有名な「ハイスぺ狙い女子」。

私の場合、何か違和感を感じる時には、「この女性はおすすめできません」とガードしたり、注意喚起したりすることもあります。ただ、その男性は彼女の見た目をとても気に入ったというのでマッチングしたところ、男性の扱いに慣れているので、1か月で真剣交際に入りました。すると彼女は「もうすぐ誕生日だから、バーキンが欲しい」と言い出します。まだ結婚も決まっていないのに300万円近くのプレゼントをねだる非常識さに驚きますが、彼が「うーん、バーキンは生産数が少ないから、すぐには手に入らないよ」と諭すと、「私はシャネルの150万円のバッグを院長に買ってもらっているんだから、あなたはもっと買ってくれてもいいでしょ？」と言ったそうです。はっきりは聞けませんでしたが、彼女は勤め先のクリニックの院長の愛人をしながら、複数のパパからお小遣いをもらう生活をしていたようです。

パパ活をしていると、「お金があるなら買ってくれて当たり前」と考え、男性の価値をお金で測るようになります。デートのたびにお小遣いをもらい、ハイランクなレストランに連れて行ってもらっていると、それが自分の価値に釣り合った待遇だと感じるようになるようです。

パパ3人に手取り月10～20万円ずつ貰えれば、昼職の年収が300～400万円前後でも年収1000万円クラスの暮らしができます。でも、年齢が20代後半に入ると、もっと若い女性が参入して収入が先細りになります。20代後半は、結婚相談所ではまだ若いので、会費を払ってでも自分を高く売りたいと考えるのでしょう。つまり、パパ活クラスの生活水準を結婚生活で継続することを求めていて、最初から対等な関係を望んでいないのです。

うまくいけば「再就職」として好条件の相手と結婚。好条件の経営者や医師などと知り合って何度かデートをすればコネを作れますし、惚れさせてどれだけ与えてくれるか、豪華なデートやプレゼントをもらいながら狡猾に見極めています。

■婚活現場で「パパ活女子」を遠ざけるには？

私の結婚相談所には若くして海外に渡り、30代で年収30億円というエリート男性もいます。彼らは仕事一筋で女性を見極める目も時間もないので、婚活アドバイザーが見抜くことになります。その際、私は次の2点を注視しています。

1.「デートはコース料理で、男性の全おごり」という古い価値観

20代後半の女性で、育ちは一般家庭なのに、デートではコース料理を希望し、財布を出すそぶりがない人は要注意です。なぜなら今の20代の女性で同世代の男性と対等に向き合ってきた場合、「デート代は割り勘」と考える方が多く、最初から全部おごられることを前提にしているのは、同世代と価値観が少しずれていると考えるべきでしょう。パパ活や愛人契約など、お金を介したギブアンドテイクの交際を経験していると、こういった感覚から抜け出しにくくなるもの。パパ活ではなくても、バブル世代など親御さんの年齢層から影響をうけた価値観が強いと考えられるので、両親や親族のバックグラウンドを聞き取り、違和感がないか確かめてみることをお勧めします。

2.身の丈にあわない「ブランド靴」を3足以上履きこなす

ブランドバッグを持っていれば水商売やパパ活、というのは少々強引です。バッグはサブスクでのレンタルサービスも充実していますし、親から譲り受けるケースもあります。ぜひ見てほしいのが靴です。いわゆる外資の有名ブランドのパンプスは20万円前後の価格帯ですから、3足4足と次々に履いてくる場合は、かなり高収入でないと辻褄が合いません。実家の資産や両親の年収や肩書、もしくは本人の年収額に見合うかどうか、会話の中で探ってみてください。

古いシャネルのパンプスを履いて婚活カウンセリングにいらっしゃった33歳の会社員女性がいました。私が「可愛い靴ですね」と言うと、「うれしい！ お母さんに買ってもらった宝物なんです。傷むから年に2～3回、大切な日に履いているんです。いつもはプラスチックのシューズボックスに入れて、部屋に飾っています。デートに履いていく？ いえいえ、お金遣いが荒いと思われそうだから、婚活では履きません」と話してくれました。このように自然なエピソードが出てくるかどうかが見極めのポイントになります。