それはワナよ・冬休み画像トラップ式ツイッター警報発令中
休み来れば増加する、スパムツイートに詐欺のアカ
夏休みや冬休み、春休みのように長期の休学期間になると、通常の日取りと比べて自由時間が増えることから、学生諸子のインターネットにおけるサービス、特にツイッターやFacebook、掲示板、YouTubeなどの動画共有サイトの利用時間も増加する。そして彼ら・彼女らの少なからずはメディアリテラシーに欠けており、リスクを避けられずにワナにはまってしまう可能性を多分に秘めている。ベネッセ教育総合研究所が発表した調査報告書「中高生のICT利用実態調査 2014」によると、中高生の3割から5割近くはインターネットの情報を利用するにあたり、正しさを確認する方法が分からないと答えている。
休みで気持ちも高揚しており、慎重さに欠けた心持ちの中で長時間の利用となれば、リスク体現化の可能性はグンと高くなる。そしてその状況を狙ったトラップの類も増えてくる。要は混雑時を狙ってスリが増えるようなものだ。
以前「動画の「慣れ」でトラブるダマシのテクニック」などで紹介した、ツイッターや掲示板などにおける文言と画像による第一印象、インパクト勝負で、つい深い考え無しに請われるままにURLをクリックしてしまい、さらにツイッターではアプリ連携を誘導され、スパム拡散アカウントに変身させられてしまうタイプのトラップ系ツイート・書込みが多数確認されている。特に昨今ではツイッターの表示仕様の変更が行われており、公式クライアントなどからツイッターの画像アップロード機能で画像を掲載した場合、画像のURLが表示されないようになっているため、一層トラップに気が付きにくい形となっている。
手法はほとんど以前に警告したものと変わらない。読み手の興味関心を引く、クリックして続きを読みたくなるような文章(虚実・事実を問わず)、十分に目を留めさせる画像、そして怪しさを隠すための短縮形URL。冬休みに入ってからは特にアニメや漫画、そして芸能系のネタが増えているが、これも学生などの利用が増えたことに対応したものだろう。マーケティングの悪用とでも表現すべきか。
あちこちの書き込みを見て気持ちが高まっていたり、寝ぼけ眼でぼーっとしながら斜め読みしていると、ついついクリックしてしまうかもしれない。クリック先が他サイトの広告ページなどへ飛ばされる場合もあれば、ツイッターのアプリ連携を要求する画面に移行することもある。前者の場合はその時点で「ワナにかかった」ことになるが、後者の場合はそこで拒否をすればOK……なのだが、そこまでたどり着いた状況を考えると、ついそのまま許可を出してしまうことも多分にありうる。
もしアプリ連携の許可を出すと、自分自身のツイッターアカウントから、定期的にスパムのツイートが発せられるようになったり、各種個人データが抽出される可能性が生じる。自分自身だけでなく自分のフォロワーにも大きな被害が生じ得る。
ツイッターで要らぬアプリ連携をしてしまったら
ツイッターで要らぬアプリ連携の許可をしてしまい、あるいは自分の知らぬ合間に変なツイートをしているのに気がついたら、まずはそのアプリを外すこと。ツイッター上のシステムメニューから設定画面を選び、そこからアプリ連携の一覧をチェック。身に覚えがないものがあれば、即時削除。「許可を取り消す」のボタンを押せばOK。
アプリ連携の許可を取り消したら、次はログインパスワードの変更。そして自分の書き込みを再チェックして、悪しき連携アプリで勝手にツイートさせられていたツイートを逐次削除。その上で、可能ならばワナをしかけてきたツイートのアカウントをスパム報告。
仕掛け方にほとんど変化が無いことから、このスタイルのトラップ的な書込み、あるいはツイッター上のツイートを半自動的に行う生成アプリ的なものが存在し、淡々と、そして次々にワナが仕掛けられている可能性は高い。
これから年末年始にかけて、さらにこの類の書込みやツイート、仕掛ける側のアカウントは増加するものと思われる。くれぐれもご注意あれ。
■関連記事: