【富士宮市】御田植神事と田植舞が奉納される『神田宮』~お祭り前の静かに境内にお参りして来ました~
富士山本宮浅間大社では毎年7月7日に御田植祭が行われます。
御田植祭は大変な田植えを楽しく乗り越えようと、田植歌を歌いながら田植えをする風習が、五穀豊穣を願う農耕儀礼となったのが起源と言われています。
お祭り当日は、本宮の祭典後、行列を作り『神田宮(しんでんぐう)』に向かいます。『神田宮』で御田植神事と早乙女による田植舞が奉納されます。
お祭り当日はとても賑やかな『神田宮』に一足先にお参りに訪れてみました。
商店街の一角に突如現れる『神田宮』の立派な鳥居。
この辺りは古くから稔田(いはた)の森と言われ、室町時代には既に富士山本宮浅間大社の御神田があった場所でなんだそう。
田植えが無事終了した時期に秋の実りを願い田植祭が行われ、お祭り当日は各地から商人があつまり、賑やかな市が開催されました。この市を神田の市と呼んだそう。
この辺りの名称『神田通り』の神田(かんだ)とは、『神田宮』が由来でしょうか。そう考えると、こんな場所に神社があるの?と思いたくなる場所なのに不思議と周囲の景色に溶け込んでいるのに納得します。
鳥居の右側には、『神田宮』の由緒の書かれた看板があります。看板には祭典日の日にちと由緒が書かれています。
またその脇には坪庭があり、綺麗で冷たい湧水がこんこんと流れ出ています。
境内には何台か車が停まっていました。普段は近隣の方、もしくは商店街に買い物に来た方の駐車場として利用されているのでしょうか。
小さな祠ですが、新しい榊が供えられていて、普段から大事に祀られていることが分かりました。
境内左奥には神田が田代役によって耕され、早乙女と参加者によって稲苗が投げ込まれる御神田がありました。
御田植祭前の『神田宮』は静かでそれでいて、厳かな雰囲気の神社でした。
明日、7月7日の御田植祭は、富士山本宮浅間大社にて10:00から神田宮で11:00から行われるそうです。
見ごたえある祭事を見学しながら、室町時代以前から継がれて来た御神田に、五穀豊穣をお祈りしたら、実りの秋が楽しみになりそうです。
神田宮:富士宮市大宮町18
御田植祭
日時:7月7日
時間:10:00 浅間大社拝殿
11:00 神田宮