小太りのジョンソン英首相「酸素吸入か」新型コロナで病院搬送 英紙報道
[ロンドン発]3月27日に新型コロナウイルスに感染したと公表していたボリス・ジョンソン英首相(55)が4月5日夜、病院に搬送されました。英大衆紙デーリー・メールは「酸素吸入を受けたとみられる」と報じています。報道が本当なら呼吸困難の症状が出ているのでしょう。
先進7カ国(G7)の首脳で感染が判明したのはジョンソン首相が初めてです。入院は検査を受けるためと公式には報じられています。イギリスでは感染が確認されたチャールズ英皇太子(71)も、マット・ハンコック保健・社会福祉相(41)も元気に回復しています。
イタリアやスペインの集中治療室(ICU)で人工呼吸器を装着され、麻酔で眠らされている患者を見ると小太りの男性が多いので、小太りの中年男性であるジョンソン首相の容体が心配です。「政界の道化師(ピエロ)」と呼ばれたあの元気な姿を見せてほしいです。
イングランド・ウェールズ、北アイルランドで英国民医療サービス(NHS)の集中治療を受けた新型コロナウイルスの患者を調査した報告書によると、ICUに運び込まれた2249人のうち346人が死亡、344人が回復。残り1559人がまだ治療を受けています。
患者の平均年齢は60.1歳。男性73%、女性27%。ボディマス指数25~30未満(過体重)35.7%、30~40未満(肥満1、2度)30.7%、40以上(肥満3度)7%。集中治療室に運び込まれる患者はジョンソン首相のような小太りの中年男性が多いようです。
女性より男性に重症化が多くみられるのは性染色体の違いだとも言われていますが、肥満男性の重症化には糖尿病や高血圧の生活習慣病が関係しているのかもしれません。ジョンソン首相は欧州連合(EU)離脱に加え、新型コロナウイルス・ショックで強いストレスを抱えていました。
デーリー・メール紙によると、テレビ会議に出席していたジョンソン首相は咳がひどかったそうです。当面、ドミニク・ラーブ外相が首相の代役を務め「国家緊急事態対策委員会(コブラ)」の議長を務めるようです。
イギリスの感染者は4万8440人、死者4934人。日々の死者はようやく頭打ちの兆しを見せています。先月23日夜にジョンソン首相によって宣言された都市封鎖(ロックダウン)は6月までに解除される見通しです。
ジョンソン首相の婚約者で妊娠中のキャリー・シモンズさん(32)にも新型コロナウイルスの症状がみられましたが、順調に回復しているそうです。
(おわり)