前ヤクルトのデニングが独立リーグ愛媛入り、2月のWBC予選では母国の本選出場に貢献
昨年はシーズン途中から東京ヤクルトスワローズでプレーし、年俸360万円の「格安助っ人」として話題となったミッチ・デニング外野手(27歳)が、四国アイランドリーグplusの愛媛マンダリンパイレーツに入団することが決まった。背番号は33。愛媛の球団公式ウェブサイトが11日付で伝えた。
デニングは昨年5月、BCリーグの新潟アルビレックスからヤクルトに入団。「助っ人」としては異例の360万円という年俸ながら、ヤクルトがウラディミール・バレンティン、ラスティングス・ミレッジの両外国人を故障で欠く中、交流戦の千葉ロッテマリーンズ戦では決勝の満塁ホームランを放つなど、要所で勝負強さを発揮した。しかし、バレンティンの復帰後は二軍暮らしに終始し、クライマックスシリーズ、日本シリーズでは出番のないまま、オフに自由契約。シーズンでは64試合の出場で打率.222、4本塁打、22打点の成績だった。
オーストラリア生まれのデニングは、2005年に17歳でボストン・レッドソックスと契約。メジャーに昇格することのないまま12年の開幕直前に退団すると、米国内の独立リーグを経て、13年5月にはBCリーグの新潟アルビレックスに入団し、この年は打率.370で首位打者に輝いた。
2009、13年のワールドベースボールクラシック(WBC)には母国オーストラリアの代表として出場しており、今年2月にシドニーで開催された17年WBC予選でも代表入り。全3試合に三番もしくは四番・センターでフル出場し、南アフリカと対戦した本選出場決定戦では7回に決勝タイムリーを放つなど、来春の本選出場に貢献した。
なお、昨シーズン終了後に退団したヤクルトの外国人選手では、トニー・バーネットが総額350万ドル(約4億円)の2年契約(プラス1年のオプション)でテキサス・レンジャーズ入り。念願のメジャーデビューに向け、ここまでオープン戦4試合に登板している。
また、昨年は中継ぎとして「勝利の方程式」の一角を担ったオーランド・ロマンは、来日前年までプレーしていた台湾球界に復帰。今季はLamigoモンキーズに所属するが「また、日本でプレーするチャンスをもらえるように頑張る」と話すなど、NPB復帰も視野に入れている。