【伊勢市】閑静な住宅地に出現した「小高い丘」で多数の墓石を発見 西豊浜町で古代の「歴史スポット」
伊勢市内をあちこち回っていると、時々、「これは何?」と興味の湧く場所があります。西豊浜町内の閑静な住宅地を訪問した際、目の前に出現したのは「小高い丘」。おびただしい数の墓石が丘の上に並んでいるのが、肉眼で確認できました。早速、現地に向かいました。
周辺はフェンスで囲まれています。市の案内板があり、どうやら、古代の歴史スポットのようです。市役所に問い合わせたら、フェンス内に入っていいとの返事ですので、中に入ります。
謎が解けました。ここは6世紀前半築造と推定される「丁塚(ちょうづか)古墳」。丁塚古墳は直径29メートル、高さ4メートルの円墳ですが、地籍図や字名から、水豪をもった前方後円墳とも考えられているそうです。小高い丘は墳丘だったのです。
古墳を一周できるよう、階段が設けられています。
フェンス外で見た墓石が目の前に。地蔵も安置されています。丁塚古墳は平安時代には経塚、室町末期から近世初頭に墓所となった重複遺跡。墳頂部からは経筒(きょうづつ)が出土しています。遠い昔に思いをはせて、手を合わせました。
古墳と聞くと、堺市の「仁徳天皇陵古墳(大山古墳)」や奈良県の「キトラ古墳」などを思い浮かべがちですが、実は伊勢市内にも200基以上の古墳があるそうです。「丁塚古墳」のように、一般公開している古墳があるので、一度、足を運んでみませんか。
- 「丁塚古墳」
- 所在地:伊勢市西豊浜町
- アクセス:豊浜西小から車で2分