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【泉南市】昭和48年創業の人気店「たにと」の“手打ちうどん”が24時間買える冷凍自動販売機。

旅する日々の記憶と記録。matka08ライター(泉佐野市など)

「泉南で古くから営業していますが、お店が通りに面していないから入りにくいかもしれませんね」と話されるのは、「うどん・そばダイニング たにと」店主の谷藤 紹平さん。お店は旧国道26号線沿いにあるのですが、駐車場挟んだ奥に建物があるため雰囲気は分りづらく、入りにくいと思われる方もいらっしゃるかもしれません。

昭和48年創業「うどん・そばダイニング たにと」は、泉南で50年近く営んでいる老舗の“手打ちうどん・そば処”。一見通り過ぎてしまいそうな小さな看板ですが、お店はいつもお客さんで賑わいを見せています。

谷藤さんが、アンケートで届いた「お客様からのうれしいお言葉」をインスタグラムに掲載されていました。

「カレーうどんが好きで、いろんな所で食べますが、貴店のが随一ですよ」

「添加物がたくさん入った食品が多い中、無添加のうどんが食べられるので子どもに安心して食べさせられます。週一くらいで来ます」

「ごまかしのないだしの旨さにいつもごちそうになっています。何を注文してもおいしいです。ずっと“たにと”ファンです」

絶大な“たにと”ファンも多いようですね。

先日ふらっとお店の前を通りかかった際になにやら“白い自販機らしきもの”を発見し、慌てて確認したところ、手打ちうどんの「24時間冷凍自動販売機」が設置されているではありませんか!

うどんの自動販売機なんて見たことも利用したこともなかったので、「ぜひご紹介したい!」 と思い、すぐに取材の申し込みをしました。

早速うどんを購入しようと思ったのですが、光の反射で商品パネルの撮影がうまくいかず、お昼の営業時間終了後、先に店内を撮影させていただくことにしました。

あらためて晩に買いに来ますので、その様子は後ほど…。

光がたっぷりと差し込む明るい店内は、清潔で高級感のあるイメージ。「老舗のうどん屋さん」というと、どこか寂れた店内を想像しがちですが、50年近く営まれてきたお店とは思えないほど美しく、どこも手入れが行き届いています。

理由をお尋ねしたところ、少しずつ改修を重ね、きれいなお店作りを心掛けてきたそうです。

谷藤さんが“DIY”されたという間仕切り。お店の雰囲気にとてもマッチしていますね。

ゆとりをもって配されたテーブルは、感染症対策にも◎。ゆったりと家族や仲間と食事に集中できそうです。

奥にはお座敷(定員10名)もあり、グループでの利用におススメ。

趣味で陶芸をされていたという谷藤さん。素敵な作品の数々が店内に飾られていました。

50年近く、地域で愛されてきた「うどん・そばダイニング たにと」。

その魅力に迫るべく、店主の谷藤さんにお話を伺いました。

うどん、そばはすべて手打ち徹底的に“手作り”にこだわっています。だしはのほか、北海道産利尻昆布天然の真昆布を使用していて、今はこの“天然の真昆布”がとても貴重なんです。と言うのも5年程前から漁獲量が激減し、価格も跳ね上がっています。なかなか手に入りづらく“まぼろしの昆布”とも呼ばれているんですよ」。

その他、炭火で焼いた焼きあごも加わり、風味豊かな自慢のだしが完成するそうです。お漬物もお母様の手作りとのこと。ほんと、こだわられていますね。

おススメのメニューを尋ねてみたところ、佐賀牛と玉ねぎがたっぷり入った「カレーうどん」が大変人気なのだとか。「1度に60人~70人前仕込むのですが、すぐになくなってしまうんです」と、谷藤さん。

「佐賀牛カレー カレーうどん」1000円(税込)
「佐賀牛カレー カレーうどん」1000円(税込)

他にも、安定した人気の「天ぷらうどん」1400円(税込)や、これからの季節は「元祖たにと名物 鍋焼きうどん」(9月~6月限定)1500円(税込)も注文される方が増えるそうです。寒い季節にアツアツの鍋焼きうどん、食べたくなりますよね。

「うどん・そばダイニング たにと」は、月替わりメニューもあります。

9月の月替わりメニューは、「佐賀牛使用 牛すじぼっかけ焼きうどん」1200円(税込)。写真を見ただけでも美味しさが伝わります。“甘辛味”は嫌いな人はいないのではないでしょうか?

過去の月替わりメニューをチェックすると、「明太子クリームうどん」「豆乳坦々うどん」、先月は「すだちといちじくの冷やかけうどん」など、まるでカフェのパスタメニューのようなレパートリー。老舗店でありながら斬新なメニューにもチャレンジするなど、“お客様に楽しんでいただきたい”という谷藤さんの心意気を感じます。店前の「24時間冷凍自動販売機」のこともお尋ねすると、2年前の秋頃から設置されていて、なんと南大阪で第一号の“うどんの自動販売機”なんだそう。言われてみれば“うどんの自動販売機”なんてこの辺りで見かけないですよね。聞くところによると“手打ちうどん”を解凍した時、麺のコシが丁度よくなるように少しかために茹で上げるなど、ご苦労もあったようです。パッケージも改良を重ね、今のデザインに落ち着いたんだそう。あらためて晩に買いに来た様子をご紹介します。

神々しく光る南大阪第一号の“うどん自動販売機”
神々しく光る南大阪第一号の“うどん自動販売機”

「24時間冷凍自動販売機」のメニュー

「かけうどん」600円(税込)

「きつねうどん」800円(税込)

「国産牛ホルモン使用 かすうどん」1000円(税込)

「かやくごはん」(200g×3個入り)1000円(税込)

「たにとのうどんだし」(1000ml)1000円(税込)

どのメニューも「うどん・そばダイニング たにと」の無添加の“手打ち麺”と“こだわりのだし”そのものを冷凍したものだそう。

早速購入してみます。

ちなみにこの冷凍自動販売機、「ど冷えもん」という名前のようです 笑。

一度に購入できる商品は3個まで。商品番号をタッチして、合計金額を投入します。

*2回に分けてご購入いただくと3個以上の購入も可能

しばらくすると商品が出てきました! 

*「商品が出てこない」などのトラブルの場合はこちらへ連絡すると良いそうです
*「商品が出てこない」などのトラブルの場合はこちらへ連絡すると良いそうです

今回は、「かけうどん」「国産牛ホルモン使用 かすうどん」「かやくごはん」を買って帰ることにしました。

次の日のお昼ご飯にいただくことにします。

「国産牛ホルモン使用 かすうどん」を調理してみます。

冷凍だと賞味期限が11月30日までのようです。いざという時のために、買っておくと良さそうです。

パッケージを開けると、具材うどんだしが一つになったものと、薬味が出てきました。実は、当初は具材とうどんとだしが3つに分かれていたそうですが、“出来るだけ簡単に調理できるように”と、このスタイルに改良。プラスチックごみも減り、これならお鍋にポンと放り込むだけで簡単に調理できるから、忙しい日も助かりますよね。

封を開けると、だしの香りが食欲をそそります。

水を入れる必要もなく、沸騰したら10秒ほどで火を止めて完成。とても簡単です。

だしを沸騰させすぎると、酸味や塩分が濃くなってしまうとのこと。せっかくの無添加うどんなので、調理時間を守っておいしく食べたいですよね。

それではいただきます。

ホルモンもたっぷり入っていておいしそう!

太く食べ応えのある手打ちうどんは、市販の冷凍品とは違ってモチモチとした食感。

たっぷり入った国産牛ホルモンの良質の油と濃いめのだしが混じりあったコクのあるスープは、これからの寒い季節にピッタリ。カラダも温まるし、とてもおいしいです。

こちらは「かやくごはん」

だし香る中、素材一つ一つの風味がとてもしっかりしています。家庭で作るとなかなかこうはいかず、老舗うどん・そば処のなせる技といった印象。決して濃い味付けではないのに香り豊かな「かやくごはん」。1000円で3個入りだから、常備しておくと安心です。

袋を少し切ってから加熱するだけの簡単調理
袋を少し切ってから加熱するだけの簡単調理

先日、谷藤さんが体調をくずして休業を余儀なくされ、“客足も減るのではないか?”と心配していたところ、休業明けにはたくさんのお客さんが駆けつけてくれたんだそう。

台風14号が猛威をふるうなど、予期せぬ出来事がいつ起こるかわからない昨今。

常備食の重要性などについて、実感されている方も多いのではないでしょうか。

「うどん・そばダイニング たにと」の伝統の味を気軽にお持ち帰りできる、「24時間冷凍自動販売機」

みなさんもぜひ買いに出かけてみてはいかがでしょうか?

【基本情報】

店名:「うどん・そばダイニング たにと」
公式インスタグラム(外部リンク)
住所:〒590-0533泉南市中小路1-7-8
Tel:072-483-3652
営業時間:11:00~14:00(L.O.13:50)、17:30~20:00(L.O.19:50)
定休日:水曜・木曜
駐車場:10台
取材協力 「うどん・そばダイニング たにと」店主 谷藤 紹平様

ライター(泉佐野市など)

大阪府泉南市・泉南郡・泉佐野市担当。 なんでもない日々を旅するように暮らす日常写真家。「ローライ35s」という小さなフィルムカメラでささやかな日常を記録しています。私たちのまちのちょっとうれしくなるあんなことこんなこと。みなさまの日常がもっともっと楽しくなりますように。 2023年2月、2023年5月、2024年9月MVA受賞

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