紅葉の名所・栃木県日光市川治温泉に、TV出演多数の精肉・コロッケ店があります。人気のヒミツは、約15種類のバラエティ豊かな極旨コロッケと、店主・さかぶんのおじちゃん。ニコニコ笑顔のおじちゃんが差し出すコロッケを一口かじったら、もう、リピーター確定！ ひっそりと山奥に佇む名湯の町の、珠玉のコロッケ屋さんをご紹介します。

川治温泉名物！さかぶんのコロッケ＆さかぶんのおじちゃん

「１個でもいいですよ」と手書きの黒板ボードに書かれた思わずほっこりしちゃうメッセージ。

このお店は、日光市鬼怒川温泉から車で約10分ほど北に位置する川治温泉の「坂文（さかぶん）精肉店」。1957の創業から66年間、地元の人たちにも観光客にも愛され続けている精肉＆コロッケ屋さんです。

自慢の肉と新鮮野菜をたっぷり使った、バラエティ豊かなコロッケは80円から高くても160円という、庶民にうれしい価格。種類は約15種類ほどありますが、夕方近くに行くと売り切れてしまうほどの人気店です。

坂文精肉店の人気はもちろん美味しいコロッケですが、それだけにあらず！ 何といっても、さかぶんのおじちゃんの、人懐こくて優しい笑顔が最高なのです。

さかぶんのおじちゃん＆息子さんが受け継ぐ、お姉さんのコロッケ

坂文精肉店は今から66年前、坂文のご主人・坂内源之亟さんのお姉さんが始めました。お姉さんは東京の有名なコロッケ屋さんで働いていたものの、忙しすぎて体を壊し帰郷、東京のコロッケ店で働いていた経験を活かし、この地に精肉店を開業しました。源之亟さんは開業当初からお姉さんとともにお店を切り盛りし、若くして亡くなったお姉さんのコロッケを受け継ぎ、80歳を過ぎた今もお店の「看板主人」として、息子さんと一緒に頑張っています。

おじさんに聞いてみた！なんでこんなに美味しいの？

坂文のコロッケを初めて食べた時の感動は、今でも忘れられません。
初めて食べたのは、おじちゃんおススメのキャベツメンチ。たっぷりお肉のすき間に、甘くてシャキシャキのキャベツがたっぷり！ ホテルの夕食もあるので１個のつもりが３個も食べちゃいました（笑）

思わず「どうしてこんなに美味しいんですか～？」と聞いたら「おいしさの秘訣？材料と心！だね」とのお返事。お客さんに美味しいコロッケを食べて喜んでもらいたい、そう思って心を込めてコロッケを作るのだそうです。

そしてもう一つの美味しさの秘訣（材料）は、精肉店ならではの新鮮で高品質な肉と、こだわりのジャガイモや新鮮野菜を使っていること。コロッケに使う豚肉は「和豚もち豚」、こだわり抜かれた環境で育てる極上の豚肉です。鶏肉は津軽の地鶏。ジャガイモは「北海道今金男爵」を、芽が出ないように冷蔵庫で約一年寝かせ甘みを引き出します。厳選材料で手間暇を惜しまず丁寧に作るコロッケ、だからこんなに美味しいんだなあ・・と納得！

「一個でもいいよ」でも一個じゃ止まらない！

「一個でもいいよ、のキャッチコピーは、おじさんが考えたの？」と聞いたら、「そう。一個じゃ悪いなあ、とか考えないで食べてもらいたいだろ？」と、ニコニコ答えてくださいました。

一個でいいといわれても、一個じゃ止まりません（笑）。こちらはウインナーも入った優しいカレー味の「ジャーマン」。もう、フワッフワです。

こちらは黒豆がゴロッと入った「黒豆・120円」。野菜もいろいろな種類が入っていてヘルシー！

この日は４種類お店で食べて、８種類お持ち帰り。それでもお値段1420円、安っす～！

一時間車に揺られて家に持ち帰ったので、形が崩れたコロッケもありましたが、温めなおしても、味は美味しいまま。ソースはつけてもらうこともできますが、ソースつけちゃうともったいない！ ぜひ、そのままで食べてください。ジャガイモと野菜の甘味がじんわりきます。

コロッケ以外のお惣菜もめちゃうま！

坂文精肉店にはコロッケ以外にも「とりモモあげ」や冷凍（または生）餃子、ポテトサラダなどのお惣菜も置いてあります。

お店には坂文精肉店がテレビに出た時の写真やサインがいっぱい。

そして、さかぶんのおじちゃんが新聞などで読んで、いいなあと思った言葉が書かれた紙も。どれも、楽しく明るくて、おじちゃんの優しくて陽気なお人柄がしのばれます。

ちなみに坂文精肉店のショーケースには、肉ではなくコロッケが並んでいますが、ちゃんとお肉も売っています。肉を買いたい時はその旨声をかければ、奥の冷蔵庫から新鮮な肉を出してきてくれますよ。

鬼怒川温泉や日光帰りにわざざわ足を延ばすファンも多数の「坂文精肉店」。わざわざ行っても後悔しない、美味しいコロッケとおじちゃんの笑顔。ぜひ日光・鬼怒川・塩原に来る際には、足を延ばしてくださいね。