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直近3度の「アベック満塁本塁打」はいずれも阪神戦。今回はボーア&サンズだが…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジェリー・サンズ Apr 13, 2016(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月28日、阪神タイガースのジャスティン・ボーアジェリー・サンズが、同じ試合で揃って満塁本塁打を打った。「アベック満塁本塁打」のチームメイトは26組目。この他に、飯島滋弥(1951年10月5日)と二岡智宏(2006年4月30日)が、1試合に2本の満塁本塁打を記録している。2人とも、1試合3本塁打のうち、2本が満塁本塁打だった。

筆者作成
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 今回の阪神には――今回の阪神だけではないかもしれないがが――1試合に満塁本塁打3本以上のチャンスもあった。ボーアとサンズがホームランを打ったのは、それぞれ、2回表の2死満塁と4回表の2死満塁。さらに、阪神は6回表と9回表にも満塁とした。

 惜しかったのは、6回表だ。1死満塁からボーアがヒットで1人を生還させたのに続き、梅野隆太郎はヒットで2人を還した。そして、満塁ではなく一、二塁となったところで、木浪聖也が3ラン本塁打を打った。9回表は、2死満塁で熊谷敬宥が三振を喫した。

 ちなみに、相手チームも含めれば、1試合3本の満塁本塁打は1度だけ起きている。1996年5月25日の試合で、近鉄バファローズの内匠政博中村紀洋の間に、オリックス・ブルーウェーブのイチローも満塁本塁打を打った。その後、イチローはソロ本塁打も加えたが、勝利には結びつかなかった。

 なお、今回を含め、直近3度の「アベック満塁本塁打」はいずれも阪神戦だ。昨年の2度はどちらも阪神の投手、4月13日は岩貞祐太岩崎優、7月28日は岩田稔浜地真澄が、揃って満塁本塁打を打たれた。奇しくも、ボーアとサンズの「アベック満塁本塁打」は、岩田と浜地の「アベック満塁被本塁打」のちょうど1年後。今回の試合は、秋山拓巳が先発マウンドに上がり、3本のホームラン、3ラン本塁打と2本のソロ本塁打を打たれながらも、最後まで投げきった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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