【遠賀郡岡垣町】町内の小中学校の制服を対象としたリユース事業
岡垣町では町内の小中学校を対象とした、制服・体操服リユース事業があることを知っていますか?
サイズが合わない、または卒業して着なくなった制服や体操服を引き取り、必要としている世帯へ無償で提供しているそうです。
岡垣町社会福祉協議会がちょうど2年前に始めたというこの事業ですが、もっとたくさんの人に知ってもらうべきだと思い、この機会に詳しくお話を伺いました。
子育て世帯の経済的負担を少しでも軽減したい
令和4年2月に、岡垣町社会福祉協議会が教育機関等の協力を得て始めたというこの取り組み。
岡垣町社会福祉協議会の山田敬二会長は「テレビで制服リユース事業を見て興味がわき、実施している他団体を参考に調査した結果、町内でも必要としている世帯が多かったことが発端となった」と話します。
利用を検討する人からの問い合わせは徐々に増え、それに伴い制服・体操服の寄付や受け渡しの件数も年々増えているそう。
低所得世帯だけではなく、転校してきたり、成長してサイズが合わなくなったなど、制服を必要とする子どもたちの理由は様々。
制服をリユースすることで、それはSDG’sにもつながり、譲り合いを経験した子どもたちの「モノを大切にする心」も育むことができるんだとか。
卒業間近の児童や生徒たちがサイズの合わない制服を着ているのは、よく見る光景ですよね。
「今更買い直すのももったいないし…」と踏みとどまっているところに手を差し伸べてもらえるのは、親としてもありがたいことだと思います。
必要としている誰かのために
新学期を迎えるちょうど今の時期は利用者が増えると言います。
在庫状況はネット上で確認ができますが、更新には時間差があるので、すぐに必要な人は電話での問い合わせがオススメ。
また、いこいの里施設内にある社会福祉協議会窓口では、寄附も随時受け付けています(施設休館日を除く)。
需要が高まるこの時期は特に在庫確保が難しくなってくるそうで、行き場のなくなった制服や体操服があればぜひ協力してほしいとのこと。
ただ寄附できるものに関してはいくつかの条件もありますので、こちらもしっかり確認が必要です。
※破損やリメイクしたもの、カビや虫食いのあるもの、デザインや仕様が変更になったものは回収不可
岡垣町社会福祉協議会ボランティアセンターの足立麻衣さんは「相談したくても誰に相談するべきかわからないという声は、以前から多々あったんです。この取り組みにより少しでも『困った時は地域や行政を頼る』という考えが浸透し、町民の皆さまとの信頼関係も築いていけたら」と意気込みを見せてくれました。
モノを大切にする心を次世代に繋ぐ
我が家の長男も2歳で幼稚園に入園する時は、90cmの体に対して120cmの制服を買ったのですが、結局130cmの制服を買い直したんです。
これが小学校となると6年間の成長期に対応していかないといけません。
3年間と短めの中学校でも、年頃の男の子の成長っぷりは未知なわけで。
制服問題だけじゃなく、何かと遠慮してしまいがちな子育てパパやママって多いと思うんです。
本当に困っている人にこそサービスは行き渡るべきだし、みんながもっと気軽に声を出せる環境が当たり前になるといいなって思います。
そして自分たちが助けられた分、その思いやりの気持ちとか、譲り合いの精神とか、モノを大切にする心とか、たくさんの人たちの想いが、次の世代にも繋がっていくといいですね。
「岡垣町社会福祉協議会」
住所:福岡県遠賀郡岡垣町高倉598番地1
電話番号:093-283-2940
事業について詳しくはこちらから