インスタ映えが流行る昨今、SNSには見た目がとてもオシャレで可愛らしい食べ物の写真で溢れています。
しかし、敢えてその逆の「映えない」道を選んだお店が運河駅にありました。流山市初の手作りハムの店、「ハム・ソーセージ職人の店Umami」です。

今年3年目を迎えたこのお店。
店主の武藤孝雄さんと奥様の清子さんは店を構えるまで流山とは無縁だったものの、当時ハムメーカーに勤務していた孝雄さんの海外赴任後の住まいを探している際に流山に目が止まったそう。長年経験を積み独立を検討していた時期と重なり、

「色々調べていくうちに、流山には”流山ならでは”の手土産にできるものが少ないと感じた。それなら自分が美味しいハムやソーセージを作ることで少しでも地域貢献できれば」（孝雄さん）という気持ちを胸に、流山への移住と独立を決意。

そんなご夫婦が営むUmamiの店内は、清潔で明るい雰囲気。お店に入ると奥様が素敵な笑顔で迎えてくれます。ハム・ソーセージの他にもドイツビールや輸入ナチュラルチーズなど、お肉と一緒に楽しめる商品がずらり。

また、店の隣を流れる利根運河がオランダ人技師によって開削された日本初の西洋式運河であることにちなんで、オランダのお菓子やチーズ、雑貨等も販売されています。

中央のショーケースには千葉県産の豚を中心に使い、素材や製法に徹底的にこだわった自慢の商品たちが並んでいます。繊細な味覚を持ち、素材の味を大切にする日本人の舌に合わせた商品を作ることをモットーとし、一つ一つ心を込めて丁寧に作られています。

合成着色料、合成保存料不使用なので、小さなお子様からお年を召した方まで、誰もが安心して食べられるのは嬉しいですね。

店名の「Umami」は、ご夫婦のお子様たちが「うまい！うまい！！」と言いながら夢中になって食べていたのに由来しているのだそう。お客様にもそう感じながら笑顔で食べて欲しい。そんな願いが店名に込められていると知ると、食べたい気持ちに拍車がかかります。

3年目を迎えたお店で今回初の試みとなるのが、テイクアウト商品。お客様から何度もリクエストをいただいており、やりたい気持ちはあったものの、多忙な日々を過ごしていたのでなかなか手が回らなかったそうです。

しかし今回、満を持してテイクアウトを実施することになりました！
それが「職人のホットドッグ」650円（税込）。

旨味たっぷりのノンスモークウインナーと、ベーカリー高橋さんの風味豊かなパンのコラボレーション。素材をじっくり味わうためにあえて“パンにソーセージを挟む”。ただそれだけのホットドッグに決まりました。

その商品がこちらです！

中央のパセリが若干の映え（？！）を演出している気がするようなしないような・・。でも、やっぱり映えない！世間で言うインスタ映えとは程遠いと感じざるを得ません。
取材させてもらったのにこの言い方はひどいですよね。ごめんなさい・・・。
ポスターにも「映えなくてすみません」とのお詫びが申し訳なさそうに書かれています。

これ、実はご夫婦でケチャップやピクルス、粒マスタード等を入れて何度も何度も試作を繰り返したのだとか。そのうえで、素材の味を一番引き出したのは何もいれないホットドッグだという結論に至り、販売を決めたそうです。
「色々入れて試行錯誤してみたものの、全部あっても良いけどなくても良かった。それなら引き算の考えで余計なものは入れないと決めた」。（孝雄さん）

なるほど。
が、しかし。和食の美学は「引き算」で生まれるけれど、果たしてホットドッグもそうなのでしょうか？いざ、実食！

ソーセージを一口噛んだ瞬間、お肉の旨みがジュワっと口いっぱいに広がります。次に感じたのはソーセージに練りこまれているパセリのほんのりとした爽やかさ。このバランスが絶妙！
夢中になって食べ進め、唯一の映えポイント（？！）の中央のパセリと一緒に食べてみると、あら不思議。ソーセージの旨みと味の深みが一層増すのです。パセリは残さず、ぜひとも一緒にかぶりついてくださいね。

そして、しっかりとした食感だけれども優しい口当たりのパンとの相性も抜群。
ベーカリー高橋さんは、”お店のないパン屋さん”。 Umamiや近隣の野菜直売所、朝市等で手作りのパンを不定期で販売しています。そんな高橋さんに今回のソーセージに合うパンを作ってもらったのだそう。全粒粉の配合等、徹底したこだわりと安心安全な原材料を使ったパンとのコラボレーションは控えめに言っても最強です。

確かに、これならケチャップもマスタードもいらない。これ以上の組み合わせは考えられない。素人の私でも「ホットドッグにも引き算は通用する」と納得の結果でした。

今回のホットドッグに使われているソーセージは長さ約20センチ。一つ食べるとかなり満足感があります。筆者が取材中に数名のお客様が「ソーセージだけでは売っていないの？」と聞いていましたが、単品販売はしていませんのでご注意を。

ちなみに、ショーケース内でも不定期で期間限定商品を置いているそうです。先月のバレンタインではハート型の、そして昨年夏にはグリーンカレー入りのソーセージも登場したのだとか。こちらも見逃せませんね。

間もなく利根運河周辺の桜が咲きはじめます。開花のタイミングに合わせて、新しいテイクアウト商品を企画中とのこと。美味しいソーセージを食べながら桜の舞う美しい利根運河の春を満喫できるとは、今からとても楽しみです。
ぜひ定期的にお店のインスタをチェックして、気になる限定商品を見逃さないようにしてくださいね。

まずは、明日の土曜日（3/11）までの期間限定。最高に映えない、でも最高に美味しいホットドックを求めてお店に行ってみよう！素敵なご夫婦が笑顔で迎えてくれますよ！

店舗情報

ハム・ソーセージ職人の店 Umami

〒270-0101 流山市東深井349-3
電話　04-7199-2877
営業時間　水～土曜　10:00-18:00
アクセス　東武野田線　運河駅西口より徒歩2分
駐車場　店舗向かって左50m先　浦邊駐車場内3台
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