田中プロ「総務省の議論は正しいかと言えば、そうでもない」 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.181
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石川 温の「スマホ業界新聞」
2016/06/04(vol.181)
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《目次》
1.「総務省の議論は本当に正しいかと言えば、そうでもない」
━━田中社長が夏商戦向け発表会で「auは大きく変わる」と宣言
2.シャープが3キャリア共通「AQUOSハイエンドモデル」を投入
━━エモパーと加藤綾子アナはシャープを救うか
3.HTCがグローバルモデル「HTC 10」をau向けに投入
━━グーグルとの共同開発は、フラグメンテーションを撲滅できるか
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.「総務省の議論は本当に正しいかと言えば、そうでもない」
━━田中社長が夏商戦向け発表会で「auは大きく変わる」と宣言
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5月31日、KDDIは夏商戦向け新製品・新サービス発表会を開催した。終了後、田中孝司社長が囲みに応じた。
田中社長
「(石野さんに向かって)おめでとうございます。(記者が苦笑していると)余計なこと、言った?」
(★ 社長が囲みの時に石野さんにおめでとうというのが定番になりつつある)
━━他社のように通信料金からの直接的な割引がなくて、正直ガッカリした。
田中社長
「現実的にはどうかというと、スマホでデータチャージするときも、(オンラインで)簡単にできるのにコンビニに行って、カードをお買いになられる。あれと同じアナロジーなんですよ、僕らもびっくりした。Walletカードを持っている子どもと、全部、お支払いする親との間は違うんですよ。僕らはポイントで返しても一緒なんだから、そっちのほうが利用用途は大きい。ポイントは何かと言えば、通信料でも引けるわけだから、効用的には変わらない。大人の世界のイメージと現実の世界とはやっぱり違うよねというのが発見」
(★ ポイントで通信料を支払えば割引と変わらない、とのこと。確かにその通り。まとめて親の支払いを割り引くより、家族全員にポイントを付与した方がそれぞれにメリットがあるという考えか)
━━請求書を見ない人が多い中、ユーザーにどうやってポイント付与などを実感させていくのか。
田中社長
「もっとプッシュをしないといけないし、ギフトをあげるときは通知みたいなのをしないといけない。そうすることによって、ネット買う人ばかりではなく、お店に来てもらえれば、お店の人も喜ぶし、エコシステムを作っていかないといけないと思っている。
さっきの請求書の話も見ない人と見る人がいらっしゃるということは気づきでしたね。ショップスタッフといろいろやってみたんですよ。どんどん増やして500店舗ぐらいにするのですが、やっぱり気づきがある。どうしても僕らは、メディアの人にいうのも何なんだけど、やっぱり向こうまで行って話を聞かないと、なかなか上手くいかないなと思っています。
例えば、今日、エクスプレスレーンの話、パスポートの話もさせていただいたんだけど、やっぱり実施すると店舗の負荷になるんじゃないかと、パイで受けているのを区分するわけだから、これをなんとか上手くやらないといけないと思っている。
それは何かというと、僕なんかは極端なんですけど、あまり説明はいらない、提供者であるからもちろんなんだけど、スマホを昔から使っているリテラシーの高い人は、店に行くときに全部、決めちゃっているわけだから、余計な説明をしないでよ、書き物もいらないというのが本音なんですけど、それを一律で対応するのは限界に来ている。
かといってお客さんはシニアの方とは限らない。どちらかというと40代前半で聞くことが恥ずかしい人に対して説明するインサイトを抜き出すというのが重要かな。いろんなプロファイルが、あなたは40代だからスマホはわかっている、だからというのでは問題だけど、残りの20%はちょっと恥ずかしいと言う人もいらっしゃるので、そういったきめ細やかなことができればいいな。
でもこれって、ショップスタッフと一緒じゃないとできない。だから、これってすごく大変なんだけど、やっぱり一歩ずつ進めていかないといけない。そうするためには宣言しないと、『また、田中さん、言っていることとやっていること違うんじゃないの』となるので、今日、菅(隆志コンシューマ事業本部コンシューマ営業本部長兼コンシューママーケティング本部長)も出させて舵を切っていこうと。急にはできないというのもわかっているし、全店舗が綺麗に対応できるのも時間がかかるし、ご批判を承知の上で、やっていこうということです」
(★ これからのauはとにかくショップと一緒に改革を進めていこうということか。「auは大きく変わります」というのは社外と言うより、社内、代理店に向けたメッセージだな)
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