◆要注意◆ノビルは冬でも採取可能ですが、この時期の毒草をご存じですか?区別方法なども共有します。
春の野草として、かなり有名な『ノビル』。
生で食べると、ネギ臭の葉とピリッと辛い鱗茎(球根)とがクセになる野草。
そのノビルが、冬にも採れるとしたら皆さんはどう思いますか?野草ファンなら採取したくなりますよね!
私はたまにネギの代わりに使いますが、結果として野菜高騰の折り、良い代替え野菜になっています。
今回は、表題にもあるように、冬にもノビルが採取できる事、この時期に見間違う可能性のある毒草のヒガンバナやスイセンの葉との区別方法をご紹介したいと思います。
<ノビルとは?>
ユリ科ネギ属の多年草。昔は、忍辱(にんにく)、野蒜(のびる)、韮(にら)、葱(ねぎ)、辣韮(らっきょう)と、からくて臭気のある五種の野菜とされていました。※昔は野菜の仲間だったのですね。
また仏教上、欲情や怒りの心をおこすとしてこれを禁じていたそうです。
根元に鱗茎と呼ばれる玉状の肥大した部分があり、これを食用とされていたようです。※私は全草、食べますが。。(笑)
<見つけ方>
写真の様な群生した姿で生えています。古代はもともと野菜扱いだったせいなのか、日当たりの良い、川沿いの土手や田んぼの畦道、野原など、人が生活していそうな身近な場所に自生しています。
◆識別方法◆
見分け方は至って簡単!!この3点を守れば簡単に識別できます!
①根元に縦筋の入った薄い白皮
②葉を千切った時の断面
ノビルは、空洞のある、潰したストローの形状をしています。ヒガンバナやスイセンは空洞や潰したストロー平常ではなく、平たいニラの様な葉です。
③擦り潰した時のネギ臭
擦り潰した際に、ネギ臭がします。写真ではお伝え出来ないので収めていませんが、以下の動画からご覧いただけたらと思います。(1分27秒あたり)
注)花で区別する事は、すべての花形状を知っていても、花期がそれぞれ、ノビル:6月頃、ヒガンバナ:9月頃、スイセン11月~4月頃。と咲いていない期間が被りそうなので、お勧めしませんし、むしろ止めておいた方が賢明です。
さあ!コレであなたもノビルが見分けられるはず!
さらに!!
この時期に見間違いやすい毒草のヒガンバナやスイセンの葉とノビルの葉は初見では見た目がよく似ていますが、よく見ると葉の形、鱗茎と葉の比率、そして千切ったときの匂いが異なりますので、その辺りを基準として排除法で見分けることが出来ます。
◆毒草との区別◆
①葉の形:ヒガンバナやスイセンは、平たい葉の形状。
②鱗茎と葉の比率:ヒガンバナやスイセンは鱗茎の大きさの割に葉が短い。
③葉の臭い:葉を千切って匂いを嗅ぐとネギ臭はしない。
これは先ほどと同じで写真には収めていませんが、③の逆で全くネギ臭がしません。
★最後に、野草採取で重要な事3選★
①少しでも識別に迷いや不安があれば、絶対に、食べないこと!!
②ノビルに混ざっている可能性があるので1本1本確実に判定する事。
③食す場合は、事前に少量を食べて様子見し、一度に大量を食べないこと。
※致死量を超えないということ。
あくまで個人的責任のもと採取喫食しますが、身内の方々にもご心配かけない様、上記を守っていただき、安全に楽しんでくださいますようお願い致します。
それでは、皆様 良き野草ライフをお過ごしください!!
◆備考◆
~スイセン等の特徴~
スイセンの特徴を簡単にまとめておきました
ヒガンバナ科スイセン属(APG)、ユリ科の多年草。
<区別の際に有効な特徴>
①鱗茎(球根):地下に外皮はこげ茶~黒茶で覆われてた鱗茎(球根)を持つ。
②葉 :若干厚みがありニラの葉に似た扁平で、やや幅広く細長い線形で
つや消しのような表面をしている。
③擦り潰す:ニラやネギの様な香りがしません。
④開花期 :開花期は品種によって異なりますが、11月頃~4月頃まで。