【南アルプス市】冬こそアウトドア 氷瀑を見に芦安へ
冬場のアウトドアと言うとなかなか過酷なイメージがあるかもしれませんが、今回は通りからわずか往復30分程度で自然を堪能できるコースをご紹介します。
今回訪れたのは、南アルプス市芦安安通の「瀬戸千段の滝」です。県道20号を上っていき途中から県営南アルプス林道へ進むと、右手に赤いアーチ橋を見て過ぎて直ぐ左側です。
立派な案内板があります。伝説にも登場する場所。しかし、よーく注意して見ていただきたいのが、下の「サンダル、ヒール等では危ないので登らないでください」の文言です。片道15分程度と言っても急な山道に変わりありません。道から直ぐに登れる場所であっても履き物はトレッキングシューズをオススメします。
落ち葉が沢山で何処を歩いて良いの?な状況。筆者は山登りの経験もあるし、ここも何度も訪れているので迷いなく進めますが、初めての方や山歩きに慣れていない方は、鎖に沿って足元を確認しながらゆっくりと歩きましょう。
ちなみに、足元ばかりに気を取られていると頭上が疎かになります。落石にも注意して進みます。
滝の下部には堰堤が。しっかりと凍結しています。
途中「三段の滝」。水は流れていますが全体的に凍結しています。
基本的に遊歩道は整備されているのですが、今の季節は落ち葉が積もり、一番深いところでは筆者の膝下まで埋まるくらい積もっています。足元が見えないので一歩一歩気をつけて進みましょう。
右手に滝を眺めながら順調に進みます。
下を見ると岩園館という温泉旅館が見えます。御勅使川を挟んで対岸には大規模な擁壁の大迫力。
鉄の階段が現れたらあともう少しです。
「千段の滝」展望台からの眺めです。水量は多くはありませんので氷瀑と言うには少し寂しい気もしますが、それでも眼前に見上げる滝は迫力満点です。ここまで、写真撮りながらでも15分程度。気温も低いので殆ど汗もかかず辿り着きました。
氷の造形が芸術的です。
先ほどよりも高い位置から芦安の大曽利地区を見下ろします。急峻な土地に地域の人達の生活があります。
登りよりも下りの際に足元要注意です。整備された遊歩道といえども、一歩道を外れると何十メートルも滑り落ちることになります。これから積雪があると、もっと足元が不安定で危険になりますので、訪れた際に少しでも危険を感じたら引き返してください。
遊歩道整備をされた方々には感謝です。
帰りに対岸の大曽利地区から瀬戸千段の滝方向を眺めました。下の建物は岩園館です。山の斜面に白い筋が見えますが、写真上の橋の更に上から流れ落ちています。全体の落差は相当ですね。
芦安地区は自然豊かな地域でありますが、人が暮らし住むためには多大な労力がかかっています。御勅使川左岸の法面擁壁はその規模の大きさで圧倒されます。これが無かったら今どうなっているのでしょうか?
暴れ川で有名だった御勅使川には歴史的な治水施設が多く存在します。コチラは「芦安堰堤」日本で最初のコンクリートを使用して造られた砂防堰堤で、登録有形文化財として指定されているそうです。御勅使川関連の治水施設に関しては、今後また別に取材する予定でいますのでお楽しみに。
芦安から下ってきて飯野地区の桃花橋公園展望台からの絶景です。
冬の厳しい寒さの中ですが、家に閉じこもっているのも何だかもったいない気分。コロナ禍にあって、人が集まる所には出かけにくいと思いますが、少しだけ足を伸ばして、道から少し外れただけでも十分にアウトドアを楽しむことができるのが南アルプス市です。
ただ今の季節、天気や道路の状況、遊歩道の状況等に十分に注意して、万全の準備をした上でアウトドアを楽しんでいただければと思います。