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よく聞く「源泉掛け流し」って結局なに?

温泉旅バカひかさ温泉入浴指導員、YouTube動画クリエイター

記事を開いてくださりありがとうございます。温泉バカひかさでございます!

温泉好きの方と話していると「源泉掛け流し」なんていう言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか?もしくは、温泉施設に訪れた際、施設が「源泉掛け流しです!」なんて謳っているのも見たことはあるのではないでしょうか?

今回の記事をお読みいただくと、これから温泉に行くときにどうしても意識しちゃうような源泉掛け流しの知識をお届けしていきます!

源泉掛け流しの定義

源泉掛け流しに定義はない!?

さて、源泉掛け流しの定義についてですが、これだけ知名度のある言葉ですから、どこかに定義があるんだろうと。

実は、温泉法や鉱泉分析指針というまあ温泉に関する国のルール上には定義がないんです!簡単に言ってしまえば温泉施設や温泉利用者が温泉の魅力を伝えるために作った言葉という感じなわけですね。

ただ、温泉好きや温泉有識者の皆様の中ではある程度、同じような基準があると思います。

それは、「循環、ろ過していないこと」です。

掛け流し方式とは

説明しますと、循環とは、一度湯船で使用した温泉をろ過して再利用するという循環によって湯船を保っているということになります。その対義語となるのが「掛け流し」です。これは、一度湯船で使用した温泉をそのまま流して処分するということです。

これを聞くと皆さんは、どちらの方がいいと思いますか?

循環、ろ過方式のデメリット

確かに、循環すると一度使用された温泉であることは間違いないので、新鮮さは欠けてしまいますよね。さらに循環する場合、ろ過だけで汚れを取り切るのは難しいので、塩素消毒をされる施設もあります。塩素消毒はしてしまうと相当温泉の成分に変化が出てしまいますね。これが温泉好きの皆様が掛け流し方式を好む理由なのです。

源泉掛け流しの本当の意味

温泉好きにとっては意味が違う?

さて、源泉掛け流しは「掛け流し方式」ということで、循環やろ過をしていないことがポイントでしたね。ところが、温泉好きの方の中にはここまで読むと、「意味が違うよ、ひかさ!」と大激怒されそうなんです。

なぜかと言いますと、温泉好きの人にとって源泉掛け流しとは「加水、加温、入浴剤の使用なしでかつ循環、ろ過方式ではない」ということなんです。

そうなんです。先ほど多分共通認識は「循環、ろ過でない」ですよとお伝えしたのはそういうことなんです。定義がない分、解釈が人によって異なるんです。

温泉保養士という資格の講義を受けたときに先生は、このような「加水、加温、入浴剤の使用なしでかつ循環、ろ過方式ではない」というものは「源泉掛け流し100%」と呼んでいらっしゃいました。

源泉掛け流し100%を好む理由

さて、では源泉掛け流し100%でないとダメという人がいるのか。説明していきます。

加水
温泉の温度が高すぎることが原因で、水を加えること。
これにより、温泉成分を薄めることになる。

加温
温泉の温度が引きすぎることが原因で、温度を上げること。
方法は2つあり、1つはお湯を足してしまう方法。
加水と同じで温泉成分を薄めることになる。
ただし、もう1つヒートポンプ方式という方法であれば温泉そのものを熱で温めるだけであるため、
成分が薄まる心配はそこまでしなくて良い。

入浴剤の使用
おうちのお風呂で使うような入浴剤を使用すること。
当然成分にいろいろ変化が出てしまう上に、場所によっては温泉なのか、真湯に入浴剤を入れているだけなのかが外見わからなくなってしまうため、使用していると温泉と呼ばれないことが多い。

ご覧いただきましたように、それぞれデメリットがあるわけですね。しかし、源泉掛け流し100%でないとダメだ!とおっしゃる方々の気持ちもよくわかりますね。温泉が湧き出たときそのままを体感したい!ということでしょうから。

補足意見

ちなみに循環についてですが、実はこの記事を作成中にある温泉施設でお話を聞くことができました。というのもその施設では「源泉掛け流し」といいながらも「加温のため循環している」と書いているのです。

あれ?と思いスタッフさんにお聞きしたところ、湯船から溢れた温泉はそのまま流しているとのことで、「掛け流し」という点は正しいわけですね。では循環装置をどこに使っているのかというと、湯船内の温泉を湯船で循環させて加温させているということだそうです。

ここからは僕のイメージですが、お湯を加えずに、湯船のお湯をパイプで吸い込み、加熱されたパイプを通してまた湯船に戻す。これだと確かに湯船にある温泉内で解決していることになるため、源泉掛け流しはしているが、循環装置は使っているということなんですね。

たしかに「湯量を保つために循環」ではなく「加温を保つために循環」だとこのようなこともあるわけですね。そのおかげかとても濃度の高い泉質でかつその恩恵を体感することができました。一概に循環だからダメということではなく、その理由に着目する必要もあるようです。

結論

ということで、僕自身はこう理解しています。

源泉掛け流し
「源泉をそのまま湯船に流し、循環ろ過せず溢れたものは流していること。」

源泉掛け流し100%
「源泉をそのまま湯船に流し、加水や加温、入浴剤の使用をせず、循環ろ過せず溢れたものは流していること。」

こう理解しておくとなんとなく納得できますね!

しかし、源泉掛け流しが必ず良いとは限らないのです・・・

この話は次の記事でお伝えしたいと思います!

温泉入浴指導員、YouTube動画クリエイター

温泉入浴指導員、温泉ソムリエ、温泉保養士、温泉観光士の温泉バカです。YouTubeチャンネル「温泉旅バカひかさ」「マイ政経予備校」で活動しています。温泉については、温泉分析書を正しく読み、その人にあった入浴法をアドバイスできるように勉強中です。

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