主要国の人たちに聞く「日本って信頼できる?」「好感持てる?!」
多くの国で採用されている民主主義的政治体系では、国民の意志が多分に反映されるため、国民の強い意志により国政そのものが変化を受ける事態も少なくない。諸外国における国民ベースでの日本への信頼の度合いを、新聞通信調査会が2015年3月に発表した、アメリカやイギリス、フランス、中国、韓国、タイへのメディアに関する世論調査「諸外国における対日メディア世論調査」の内容から確認していく。
次に示すのは日本への好感度合い。設問は「日本についてどう思っていますか」とシンプルなもの。強弱肯定的、強弱否定的、分からないの5選択肢から1つを選んでもらっている。
欧米3か国は肯定的な意見が7割前後、否定的な意見が1割強。イギリスでは肯定派の値が低めなものの、これは「分からない」が多く他項目を圧迫しているだけで、大勢としてはほぼ同じ。他方、他項目でも日本への好意度の高さを示しているタイは肯定派が9割を超えており、否定派は1割にも満たない。
韓国は、この類の調査の他事例同様に、日本に対する反発心が強い。肯定派は3割に届かず、否定派が7割近く。「分からない」の回答率も2%ほどしかなく、意志の強さが見受けられる。中国も似たような値を示しそうだが、質問自身が出来ない結果となっている。
それでは好き嫌いでは無く、信義則の観点などで、日本を信頼できるか否か。設問原文は「日本を信頼できる国だと思いますか」。選択肢のスタイルは好感の時と同じ。
大よそ好感を持てる・持てないと同じ流れで、方向性がさらに強化されている。米英仏タイは好感度合いの時と比べて肯定意見が強くなり、韓国は否定意見が強い。特に韓国では日本を信頼に値する国と考えている人は2割を切っており、強い否定意見を持つ人は4割近くに登っている。もっともこの動きは同様の他調査でも大よそ類似の結果が出ており、驚くものではない。
今件項目でも中国は質問そのものが出来ず、回答値は得られていない。ある意味そのこと自身が、同国の実情を一番よく表しているのかもしれない。
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