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2023年8月 セキュリティ脅威レポート #専門家のまとめ

大元隆志CISOアドバイザー
図はアフロを利用(写真:アフロ)

 毎月脅威動向レポートを発表している企業の2023年8月分のセキュリティ脅威レポートです。企業のセキュリティ対策を検討する上で欠かせない、クラウド上の脅威動向、フィッシングメール動向、ランサムウェアの動向の3つについて、どういった攻撃が仕掛けられているかの分析に活用頂けます。

▼クラウド上の脅威動向

2023 年 8 月の Netskope Threat Labs 統計(Netskope)

・7 月にダウンロードされたすべてのマルウェアの 51% は 155 のクラウド アプリからのものでした。

・RaaSサービスのRagnarLocker及びRhysidiaランサムウェアは、8月にNetskopeで検出された上位のマルウェアファミリの1つでした。

・Microsoft Live Outlook ユーザーは、被害者に Amazon の請求詳細を更新するよう促す PDF 添付ファイルを含む広範囲にわたるフィッシング キャンペーンの標的となりました。

▼フィッシングメール脅威動向

2023/08 フィッシング報告状況(フィッシング対策協議会)

・2023年8月のフィッシング報告件数は99,585件となり、2023年7月と比較すると 17,439 件、約 14.9 % 減少しました。

・全体のフィッシング報告数は減少しましたが、DMARC受信側対応を行っていない メールサービスの利用者からの報告の割合が増えています。

▼ランサムウェア脅威動向

【2023年8月号】暴露型ランサムウェア攻撃統計CIGマンスリーレポート(MBSD Cyber Intelligence Group (CIG))

・LockBitが再び100件を超える被害組織を掲載

・400件を超えるリークサイトへの掲載を確認。公となった国内被害組織は9社。

・8BASE、AKIRA、Rhisida等の新しいランサムウェア攻撃グループが活発な活動を継続。

CISOアドバイザー

通信事業者用スパムメール対策、VoIP脆弱性診断等の経験を経て、現在は企業セキュリティの現状課題分析から対策ソリューションの検討、セキュリティトレーニング等企業経営におけるセキュリティ業務を幅広く支援。 ITやセキュリティの知識が無い人にセキュリティのリスクを解りやすく伝えます。 受賞歴:アカマイ社 ゼロトラストセキュリティアワード、マカフィー社 CASBパートナーオブ・ザ・イヤー等。所有資格:CISM、CISA、CDPSE、AWS SA Pro、CCSK、個人情報保護監査人、シニアモバイルシステムコンサルタント。書籍:『ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦』など著書多数。

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