馬尿卵…日本でも食べられる中国で古くから愛されてきた料理とは
突然ですが、「馬尿卵」という料理はご存知でしょうか。
今回は、そんな馬尿卵を食べに行ってきました。
料理の写真や味の感想とともに、歴史についても紹介したいと思います。
馬尿卵
馬尿卵とは、アヒルの卵を発酵させて作る中国発祥の料理「ピータン」のことです。
発祥元である中国に留まらず、アジア周辺で古くから親しまれている卵料理で、タイでは「馬尿卵」とよばれています。
タイの料理名だと、身の危険すら感じさせる、刺激的でエキゾチックな印象を受けるかもしれません。
ですが、「馬尿卵」は偶然に生まれた奇跡の食べ物であり、長い歴史があります。
諸説ありますが具体的には、タイでのピータンは発酵の過程においてアルカリ性の物質が必要であり、そのもととして馬の尿を利用したことが名前の由来になっているのだとか。
「ピータン」も馬尿卵と同じ作り方?
ピータンが誕生したのは、今から約500年前の中国(明=1368年~1644年)。
アヒルの卵を灰の中に置き忘れ、約2カ月後に発見した時に卵が熟成していたという、偶然から生まれた奇跡の食べ物なのです。
そのため中国ではタイとは違い、馬の尿ではなく、石灰や炭酸ソーダを使って発酵させて作ります。
ピータンの味
インパクトのある名前と見た目をしているピータンですが、慣れてくると結構美味しくクセになるのだとか。
そこで、ピータンを提供している料理店へ行き、実際に食べてみました。
まず驚いたのは、いつも私たちが食べている卵とはかけ離れた、その見た目です!
白身部分は琥珀よりも少し濃い色をし、黄身の部分は青みがかったグレー。
美しくもあり毒々しくもある、独特であり魅力的な見た目。
香りは強烈なアンモニア臭がして、白身部分はゼリーと寒天のあいだのようなプルプルとした食感をしていました。
国によって発酵方法は異なりますが、アンモニア臭がするというのは共通しているようです。
食べられるお店
親しみのない日本人にとっては好みが大きく分かれる食べ物かもしれませんが、中国では鶏卵やうずらの卵などで作られることもあるそうで、おかゆの食材として用いられるなど一般的に食されています。
また、タイの方たちにとっての「ピータン」は、露店や屋台だけでなく、スーパーやコンビニなどでも手軽に購入できる国民的な食べ物です。
日本では、主に中国料理店で提供されています。
筆者は今回、中華料理がとても美味しい「中華ダイニング 餃子屋台 ホテルエクセル岡山店」でピータンを食べてきました。
ピータンのほかに、漆黒の岡山城をモチーフにした「黒水餃子」など珍しい料理も楽しめるので、ぜひ足を運んでみてください。