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【アメフト】Xリーグがアメリカにも誕生!?

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
アメリカに誕生するアメフト・リーグ「Xリーグ」のロゴ

 Xリーグと言えば、日本社会人アメリカンフットボールのトップリーグで、1996年に発足した日本を代表するアメフトのリーグ。

 そんなXリーグが来季からアメリカにも誕生する。

 アメリカのXリーグは、日本のXリーグがアメリカに進出するのではなく、まったくの別リーグ。日本のXリーグが男性リーグなのに対して、アメリカのXリーグは女性が対象だ。

 アメリカのXリーグの正体は、今季限りで解散したレジェンズ・フットボール・リーグが生まれ変わるもの。レジェンズ・フットボールと呼ぶよりも、ランジェリー・フットボールと呼んだ方が馴染みのあるファンは多いかもしれない。

 2009年に誕生したランジェリー・フットボール・リーグは下着(ランジェリー)のようなユニフォームに身を包んだ選手たちが真剣にアメフトをプレーする女性リーグ。2013年には名称をレジェンズ・フットボール・リーグに改称したが、リーグ10周年の2019年を最後に解散を告げた。

 このまま消滅するものだと思っていたが、来季からはエクストリーム・フットボール・リーグ(Xリーグ)として再出発すると12月17日に発表された。

 レジェンズからエクストリームに改名するのではなく、過去の歴史を捨てて、全く新しいリーグとして生まれ変わる道を選んだ。

 日本のXリーグは、

「Xリーグ/エックスリーグ」の「X/エックス」は、『Xcellence(excellence)=卓越、優秀、傑作』及び「Xpert(expert)=熟達した」、「Xciting (exciting)=刺激的な、興奮させる」のイニシャル。

出典:Xリーグ公式サイト リーグ名称について

とXの由来を説明しているが、アメリカのXリーグは「過激な」の意味を持つエクストリーム(Extreme)のXを取ってXリーグと命名された。

 日米で同じ名前のアメフト・リーグがあるのはとてもややこしいが、アメリカのXリーグが何年生き残れるのかは分からない。

 日本のXリーグはこの機会を生かして、アメフトの本場でもあるアメリカでの知名度を少しでも上げていければ良い。

 アメリカのXリーグは商魂逞しくすぐにグッズ商品販売ページを立ち上げ、バラティ豊かな商品を販売している。『本家』Xリーグのはずな日本は、リーグのグッズ商品は販売されておらず、ファンがXリーグのロゴが入ったTシャツやトレーナーを着て回りの友達にアピールすることもできない。

 また、アメリカのXリーグは旧LFLのSNSアカウントを引き継いだので、新生リーグにもかかわらず約4万8千人のフォロワーを持っている。日本のXリーグのツイッターはフォロワー数が約1万1千人とアメリカの1/4以下でしかない。

 公式インスタグラムもアメリカは約17万8千フォロワーで、日本は約9千フォロワーと20倍近い差が開いている。アメリカのXリーグはお色気写真だけでなく、『インスタ映え』する写真がたくさん上げられているが、日本のXリーグは試合写真が中心で面白みに欠け、新規ファンの開拓に貢献しているとは言い難い。

 規模は大きいのに、SNSマーケティングでは大きく遅れを取っている日本のXリーグ。

 両XリーグのSNSプロモーション映像を見ると、その違いは顕著に現れている。

 

 

 日本のXリーグはSNSマーケティングを見直し、フットボールに馴染みの薄い層にもアピールできるコンテンツを増やすべき。ツイッターとインスタグラムのフォロワー数でアメリカのXリーグ超えを目標に励んでもらいたい。

 現時点ではマーケティングにあまり予算を割いていない日本のXリーグだが、リーグとアメフトの繁栄のために、予算を組んでプロモーション活動にも力を入れるべきだろう。

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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