【神戸市兵庫区】朝ドラのモデル牧野富太郎の記念跡地が神戸にもあった
NHK朝ドラ「らんまん」の主人公のモデルとなっているのが植物学者の牧野富太郎。その牧野富太郎と神戸とのゆかりは深く、関連跡地には記念碑が残っています。神戸での牧野富太郎に関する跡地を訪ねました。
会下山小公園にある植物研究所跡地
高知で生まれた牧野富太郎は、東京帝国大学で植物の研究を許されて植物分類学の権威までになりますが、経済的には困窮していたそうです。そのことを新聞で知り援助したひとりが神戸の資産家の池長孟。池長の援助を得て、牧野の植物標本を展示などするために池長植物研究所を設立。その跡地である会下山小公園に記念碑が残されています。
会下山小公園に行くには少し急な坂を上がります。この坂は牧野坂と名付けられている場所。牧野坂という坂があることを知り牧野富太郎の名が神戸にも息づいているのが少し嬉しくも感じます。
牧野富太郎が関係した公園らしく、公園内に植えられている植物にはそれぞれ名札がつけられてます。その植物のセレクトがなかなか秀逸だと感じました。
跡地となっている研究所についての解説もされています。残念ながらここの研究所では牧野の標本の公開までには至らなかったようです。それでもかつてここに牧野富太郎がいたのは確かなことです。
公園内には研究所の建物を模したパーゴラがあります。ここにはベンチがあり高台から神戸の街を見下ろしながら過ごせます。また上に付けられたマークは、当時の建物に付けられたいたものを模しているとのこと。
そのパーゴラの前には牧野富太郎の記念碑が設置されています。その碑には 「花在れバこそ、吾れも在り」という牧野の有名な言葉も刻まれています。
この記念碑の近くには牧野の妻の名に因んでつけられたスエコザサが植えられています。スエコザサは1927年(昭和2年)に仙台で発見された種。名付けたときには妻は既に亡くなれていたそうで様々な思いを込めてつけられた名前であることに思いを巡らしました。
とても小さな公園にある記念碑ですが、随所に牧野富太郎の神戸での痕跡を感じることができる場所です。朝ドラを見て牧野富太郎に興味を抱いた方であれば一度は訪ねる価値はある場所だとお勧めできます。
会下山小公園
神戸市兵庫区会下山町2丁目11
上沢駅東出口1出口から徒歩約9分
湊川駅出口2出口から徒歩約9分
湊川公園駅西出口1出口から徒歩約10分