ムバラク時代の方が生活は良かったと答えるエジプト人
最近ギャロップ社がエジプトに関する一連の世論調査の結果を公表している。その第三弾が16日にインターネットで配信された。
この調査は、7月のムルシー大統領の拘束の直前に行われている。この調査によるとエジプト人の多数は、生活はムバラク時代より悪くなったと考えている。しかし、メディアが自由になったのは改善点だと考えている。
具体的な数値を見よう。80パーセントがムバラク時代の方が生活は良かったと答えている。そして半分は5年後には、もっと生活は悪くなると思うと答えている。
理由の一つは雇用の問題で、7割がムバラク以降に状況が悪くなったとしている。これは公的部門でも私的な部門でも共通している。短期間で雇用状況が改善すると考えている者は少なく。42パーセントが状況の改善には5年以上は必要だろうと多くが答えている。10人に1人は、状況に絶望しており、改善は起こらないと考えている。
エジプト人がムバラク以降で評価しているのは、報道の自由であり、57パーセントがムバラク大統領の辞任以降に良くなったと考えている。
なお、こうした反応はムルシー大統領支持のメディアが閉鎖される前の数値である。最近のメディアに対する規制を考慮すると、エジプト人がムバラク以降の唯一の成果とみなしていたメディアの自由化も潰えたこととなる。
2013年8月18日(日)記