【泉佐野市】2日に1度訪れる人がいるのも納得。鰹節日本一枕崎産のダシがきいた「出し巻きドッグ」が絶品
「SNS映えしませんけど…」
はにかみ笑顔でそう話されるのは、「こだわり出汁巻き玉子 一(いち)」店主の加地竜一さん。
オープン11時、厨房で熱心に「出汁巻き玉子」を焼いています。
2022年6月10日にオープンした、「こだわり出汁巻き玉子 一(いち)」は、この辺りでは珍しい出汁巻き玉子のテイクアウト専門店。南海「鶴原」駅から徒歩3分、府営鶴原中央住宅の近隣に店を構え、店主の加地竜一さんと奥様の涼子さん、お二人で営まれています。
そこに一風変わった「出汁巻きドッグ」(数量限定)というメニューがあると聞いて、買いに出かけましたのでご紹介します。
一店舗挟んだ隣には、8台の共有駐車スペースもあり、国道26号線「加支多神社東」交差点から車で訪れても良さそうです。
木のぬくもりを感じる明るくこじんまりした店内で、黙々と「出汁巻き玉子」を焼く加地さん。
「お品書き」は、とてもシンプル。
・こだわり出汁巻き(3人~4人前) 500円(税込) / ハーフ(1人~2人前) 250円(税込)
・出汁巻きドッグ 350円(税込) *数量限定
・日替わり“具”巻き 500円(税込)
・ちょこっと惣菜 100円(税込)
早速、お目当ての「出汁巻きドッグ」を注文してみました。
「こだわり出汁巻き玉子 一(いち)」では、注文が入ってから玉子を焼きはじめるそうです。「お渡しまで数分お時間を要しますが、できるだけ作りたてを提供したいんです」と加地さんは話されます。
「お客さんが並ばれている時は、絶え間なく焼き続けることもありますけど 笑」とも。
数分後、「出汁巻きドッグ」が出来上がりました!
あふれんばかりの出汁巻き玉子を、支えられないパンの様子がなんとも微笑ましい。
「パンの上に切り込みを入れようとしたけど、どうもうまく挟めなくて・・・」と、涼子さん。この可愛らしいパンで大きな出汁巻き玉子をどう支えるか、悩まれていた光景が目に浮かび、ほっこりします。
お店には「一(いち)のこだわり」が掲示されていました。
その1 卵・・・黄味が濃厚 旬の黄味自慢!
その2 昆布・・・天然利尻昆布
その3 鰹節・・・枕崎産本枯節
その4 水・・・おいしい浄水(店内にて)
その5 油・・・米油
その6・・・国産塩
その7・・・砂糖不使用
たくさんのこだわりが掲げられていますが、特に気になった「枕崎産本枯節」について調べてみました。
鹿児島県枕崎市は、鰹節の生産量が全国で5割を占める日本一の生産地。
「本場の本物」に認定された枕崎鰹節の「本枯れ節」は、枕崎で生産される鰹節のうちわずか3%で、鰹節の中でも最高級品といわれているそうです。
その希少な鰹節を使用した出汁巻きが、「こだわり出汁巻き玉子 一(いち)」の一番のこだわり。
その他にも北海道産 天然利尻昆布や、“黄色が濃い”広島県産の卵を使用するなど、出汁にこだわり、見た目にも華やかな出汁巻き玉子が、「こだわり出汁巻き玉子 一(いち)」の特徴と言えそうです。
取材にお伺いした日の「日替わり“具”巻き」は「ネギ」でした。
いつもはAとB、2種類から選べるそうですが、この日は“土用の丑の日”特別メニューの「う巻き」1200円(税込)限定5本があったため、Aのネギのみとのこと。
せっかくなので、「日替わり“具”巻き」と「う巻き」をテイクアウトして、晩ごはんのおかずにしようと思います。
ふわふわの玉子に巻かれた「ネギ」と「うなぎのかば焼き」。最高級の出汁の香りが食欲をそそります。
焼き方のこだわりは、具を中心に巻き込むことと、出汁が流れ出てしまわないように玉子の中にしっかり閉じ込めることなのだそう。“持ち帰り後の楽しみを損なわないように”という想いが、テイクアウト専門店ならではの優しさだと思いました。
「出汁巻きドッグ」をいただきます。
すごいボリュームの「出汁巻き玉子」に、この時点で主人と大笑い。ポロっと「出汁巻き玉子」が、飛び出してしまいそうでドキドキです。
二人でわけっこしようと割ることを試みるも、うまくわけられるハズもなく、2個買っておけば良かったと後悔 笑。もちろん大きい方をいただき、かぶりつきました。
「うまい!」と二人で絶叫。そのあとは、モグモグしながら笑顔でうなずきました。
パンと「出汁巻き玉子」が一体どうマッチするのか不安に感じていましたが、この「出汁巻きドッグ」は、“パン×出汁巻き”じゃなきゃダメと思えるほど、お互いの良さを引き立てています。オリエンタルベーカリーのパンの優しい甘さと柔らかさも手伝って、“ふわふわ”がより強調されているよう。“和と洋”の橋渡し役としていい仕事をしているのが、甘い「オーロラソース」。和風味の出汁巻き玉子に絶妙にマッチする「オーロラソース」が噛むほどに口に広がり、和風出汁との競演を楽しませてくれます。オトナはもちろん好き、でも子どもにもぜひ食べてもらいたい、古くて新しい「出汁巻きドッグ」。SNS映えなんてどうでもいい、そう思えるほど“幸せな味”です。
「日替わり“具”巻き」と「う巻き」も晩ごはんのおかずにいただきましたが、鰹香るふわふわの玉子焼きに、食欲の陰りなんてどこへやら。ご飯、出汁巻き玉子、ご飯、出汁巻き玉子と家族のお箸も止まりませんでした。
テイクアウト容器は電子レンジ対応で、食べる前に1分ほど温めるといいそうです。玉子のふわふわ感を守るため、温めすぎにはご注意を。
「日替わり“具”巻き」の“具”は、当日公式LINE(外部リンク)で発表がありますので、要チェックです。ちなみに8月6日の“具”は、辛子明太子とノリ(紅しょうがトッピング)でしたよ。たまりませんね。
「玉子ってみんな好きでしょ? みんなに愛される玉子でお店をやりたかった」と加地さん。「2日に一度、買いに来てくださる常連さんもいるんですよ」と涼子さん。
近くの団地から訪れるお客さんのリクエストで、「ちょこっと惣菜」(100円税込)もはじめたそうです。
メニューは日替わりで、ご近所の方もよろこんでくれているのだとか。
オープンから2カ月。“地域の方々が愛してやまないお店”になる日も、そう遠くはないのではないかと感じます。
SNS映えはしませんが、思わず笑顔になる「こだわり出汁巻き玉子 一(いち)」の「出汁巻きドッグ」。
みなさんもぜひ、ご賞味あれ。
【基本情報】
店名:「こだわり出汁巻き玉子 一(いち)」
公式インスタグラム(外部リンク)
住所:〒598-0071泉佐野市鶴原1968-1
Tel:090-2040-6781
営業時間:11:00~14:00、15:00~18:00頃
定休日:不定休/公式LINEアカウント(外部リンク)で営業情報を配信していますのでご確認ください。
駐車場:共有駐車場あり(一店舗挟んだ隣に8台駐車可)
取材協力 「こだわり出汁巻き玉子 一(いち)」店主 加地 竜一様、涼子様
*記事の内容は取材当時のものです。