2020年に狙うべき8Kテレビは75型!?
2020年がスタートし、東京で開催される世界的なスポーツイベントも目前。8Kでの放送が予定され、各社から8K対応テレビも続々と登場予定。できることなら超大画面の8K高精細テレビで観たいもの!
この記事では、そんな熱心なスポーツファンに向け、「狙い目」のテレビ画面サイズを大胆予告。75型に注目する理由とは?
テレビの価格は「マザーガラス」で決まる!
有機EL(OLED)や液晶(LCD)を問わず、原則、テレビの画面は薄いガラス板を用いています。大型テレビを低コストで製造するためには、出来るだけ大面積のガラスを用い、必要なサイズを効率良く切り出し、無駄なく大量生産を行うのがポイントです。
「世代」が分水嶺
ディスプレイ用マザーガラスには「G」(Generation/世代)と呼ばれるサイズの区切りがあります。厳密な規格ではありませんが、製造装置や製造者が限られることから、各社とも最新最大のサイズが同程度に落ち着くのは自然な成り行きと言えます。
G8.5時代は55型が高コスパだった
過去から学ぶべく、現在製品が豊富な4Kの55型と65型の関係を見てみましょう。
既に普及しているG8.5世代のマザーガラスは、2,200mm x 2,500mmというサイズ。これは55型がちょうど6面取れ、ここが分水嶺に。65型を切り出そうとすると、65型を3面取り、残りのスペースで55型を2面取ることができますが、効率が悪くなるのはご理解頂けるでしょう。55型と65型の価格差にはこうした事情も含まれているのです。
因みに、このマザーガラスで75型を切り出そうとすると、面積的には可能ですが、かなりの無駄が出てしまい、製品価格はさらに跳ね上がります。
この計算を最新の製造事情に適用すると、次の分水嶺が見えてきます。
現在、中国メーカーが8K用として力を入れているのはG11(G10.5と呼ばれるケースも多い)で、サイズは 2,940mm x 3,370mm。
図の通り、75型がちょうど6面取れるので、画面面積対コストパフォーマンスが最も高くなると考えられるのです。
因みに次世代の「G11+」は3,100mm x 3,440mmで、この場合は77型がちょうど6面取れる計算です。
さいごに
実際の画面サイズ毎の製品価格は、需要と供給のバランス、各社の戦略、機能などによります。この記事で述べている「75型が狙い目」は「予告」程度にお考え頂き、テレビのサイズや価格に「マザーガラス」が関わっていることをお伝えできれば幸いです。雑学としてもご活用ください!
- 大き過ぎる画面は疲れの原因になるので、くれぐれも「大き過ぎ」にはご注意を!
視距離から適正な画面サイズを知るには、以下の記事をご参考に。75型なら少なくとも4m以上の確保をお勧めします。