焼きたて以上?!「御座候」究極の温め術
前回は、関西のソウルフードとして名高い「551 蓬莱」の「豚饅」(通称: ホーライの豚まん)について、大阪在住55年で電子レンジの特性も熟知した筆者が辿り着いた、究極とも言える「電子レンジ温め術」をご紹介しました。
今回は”ソウルフード温めシリーズ”第2弾として、デパ地下でお馴染み「御座候」(ござそうろう)をピックアップ。同じく55年の歳月を経て辿り着いた究極の「温め術」をご紹介します。焼きたてより美味しいかも?!
(*「御座候」は登録商標です。同様の食べ物は大阪では一般的に「たいこまん」などと呼ばれたり、地域によって今川焼、大判焼、回転焼、などとして知られています。この記事では「御座候」について述べています。)
電子レンジ+トースターで究極の域に!
一般的なご家庭で、食べ物を温めると言えば、電子レンジかトースターが思い浮かぶでしょう。普及率が高くどのご家庭にもそれぞれ1台はあるでしょう。しかし、御座候はその構造上、電子レンジで温めると中の餡が熱くなり過ぎがちで、また、トースターだと外側だけカリカリを通り越して焦げるほど焼いても中心部は冷たいままと、上手く行かないものです。皆さんもご経験があるのではないでしょうか?
そこで筆者が思いついたのが、電子レンジ+トースターのハイブリッド加熱。電子レンジは電磁波で水分を振動させて加熱するので、内部から効率良く温まります。トースターは表面に熱を加えるので余分な水分を飛ばしてカリっとした食感に。トースターで焼いている間に、電子レンジの加熱ムラも分散されるので、餡が「熱過ぎる」あるいは「冷たい」といった不自然さも解消できます。
筆者が辿り着いた究極の「温め方」 チン40秒+焼き3分
電子レンジ+トースターのハイブリッド加熱も、美味しく仕上げるには加減が重要です。筆者が試行錯誤の末に辿り着いたのが「チン40秒+焼き3分」。
具体的に御座候1個の場合、ラップに包んで水分が逃げにくい状態で、600Wの場合は40秒加熱します。
次に、ラップを取り外してトースター(1000W)で3分加熱。機器の状態にもよりますが、筆者宅では表面の温度が80度強でカリっと仕上がり、中の餡の温度も60度程度の温かさに。
アツアツに感じつつも熱過ぎない「ホッとする」くらいがちょうど良いですね。
因みに電子レンジは原理上、温めるモノが増えると調理(加熱)時間も長く設定する必要があります。トースターは1個でも2個でも変わりません。トースターで加熱する時は、なるべく一度で行うのが節電のコツとも言えます。
買いたてよりアツアツで美味しいかも?!
御座候は基本としてテイクアウト。また、筆者が知る限り、お店ではある程度の数を焼いた後、お客さんが来るまでプールしてあるので、買いたてでも「焼きたてのアツアツ」ではないようです。その点、持ち帰って温めればアツアツを直ぐに食べることができます。好みがあると思いますので絶対とは言い切りませんが、筆者は電子レンジ+トースターのハイブリッド加熱が、美味しさの点で、"買いたてを超える"と確信しています。
さいごに
前回は「551 蓬莱」の豚饅、今回は「御座候」の温め方をご紹介しました。大阪のデパ地下グルメとしては他にも「KYK」の豚カツが定番で大人気。次回は豚カツなど揚げ物の美味しい加熱方法をご紹介したいと思いますので、お楽しみに!