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台風6号、週明け日本に接近の可能性高まる 台風7号も北上か

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風6号の進路予想図(10日午前6時)

(※2015年の記事です。)

台風6号が、11日(月)~12日(火)頃、沖縄付近に接近する可能性が高まってきました。本州でも大雨のおそれがあります。また、台風7号も発生し、後追いで日本付近へ北上してくる可能性があります。

台風6号、週明けに沖縄付近へ

台風6号は、10日(日)頃にかけてフィリピン付近へ進んだあと急カーブし、11日~12日頃に沖縄付近へ進むコースで、各予測データがそろってきました。

沖縄付近の海水温がまだ低いため、台風の勢力は次第に落ちます。今回は記録的な暴風が吹いたりするようなことはなさそうですが、それでも台風です。沖縄・奄美では、大雨や強い風、高波などに、警戒を怠れません。

本州付近も大雨のおそれ

2011年5月に接近した台風1号の進路。(気象庁ホームページより)
2011年5月に接近した台風1号の進路。(気象庁ホームページより)

4年前の5月、台風が11日に沖縄付近に北上し、12日に九州の南で熱帯低気圧にランクダウンしたということがありました。今回と非常によく似た日付とコースです。

その際、本州付近では台風の直接の影響はありませんでしたが、低気圧や前線が通過し、20府県で5月の最多雨量を更新。季節はずれの大雨となり、土砂崩れによる通行止めや、新幹線の一部運休などがありました。

今回の6号も本州付近は、台風の直接の荒天はなさそうですが、週明けは低気圧や前線が通過。大雨に対して気が抜けない状況です。大雨のおそれの有無、タイミングなど、各地域の気象解説を確認してみてください。

統計史上最も早い発生 台風7号も後追いで北上か

台風7号の進路予想図。日本付近に北上する可能性もある。
台風7号の進路予想図。日本付近に北上する可能性もある。

台風6号に続き、台風7号も発生しました。

この時期に7号まで発生したことはなく、今年は統計史上最も早いペースで台風が発生していることになります。

今年の台風はいずれも発生が、北緯10度より南の熱帯です。非常に暖かい海域の所にちょうど、風のぶつかる収束帯ができやすくなっているのが、台風が多い一因です。

6日の海面水温。熱帯域は30℃前後もあり、台風が発達しやすい。(気象庁HPより)
6日の海面水温。熱帯域は30℃前後もあり、台風が発達しやすい。(気象庁HPより)

台風7号は、6号より遠く(東)から、暖かい海の上を時間をかけて進んできますので、6号より発達すると考えられます。

現時点での予測では、台風7号がどこまで日本に近づくかまだ読めませんが、6号を後追いするような形で北上してくる可能性もあります。

■最新の台風予報:http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/typhoon/

※台風7号が発生したことに合わせ、タイトルと本文を追記・修正しました。(10日午前7時)

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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