北方領土に行ってみた(補遺)
「北方領土に行ってみた(1)」と「北方領土に行ってみた(2)」の補遺を以下に記しておきたい。
上記2つの記事では、北方領土がもう決して貧しくないということを書いたが、かといって日本やモスクワに比肩しうるほど豊かになったわけではない。
最近、根室を訪れた北方領土からのビザ無し訪問団(筆者の北方領土訪問とは逆のパターン)の中には、市内のドラッグストアで大量に医薬品を買っていく人々も居たという。
まだ決してモノが溢れているという状況ではないことは一応、確認しておきたい。
特に北方領土周辺は天候が厳しいため、少し時化るだけで船や航空機による物資の補給は簡単に途絶えてしまう。
択捉島内では運転手からこんな話も聴いた。
島内を走っている車のほぼ100%が日本製なのは何故か?という話になったのだが、運転手曰く、「島内には車の整備工場が無いんだ。一度壊れるとそれでお終いなので、皆日本製を買うのさ」という。
さらに島内にはガソリンスタンドさえない。
「ではどうやってガソリン(というか軽油)を入れるのか?」と訊くと、「そこは軍隊からちょっとねえへへへ」ということで、どうも島内の車は軍からの横流し軽油で走っているらしかった。
択捉島では一度、ガソリンスタンドの建設が始まったとも伝えられたが、どうも計画は進んでいないらしい。
最後に、島での写真をもう少し紹介してみる。
北方領土の人々の雰囲気を感じ取っていただければ幸いである。