Yahoo!ニュース

【京都市】キッズスペースのあるキッチンカーでママさん姉妹が作る「おとうのパスタ」が美味 子育て相談も

HOTSUU地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 阪急電鉄に乗って京都河原町駅に向かう通勤途中で商店街のコミュニティー広場に出店しているキッチンカーが気になったので2023年11月9日に立ち寄ってみました。キッチンカーの前にはキッズスペースが置かれています。「子どもを遊ばせている間にゆっくり商品購入できるからいいよね」と近所のママさんたちが話していました。

 まずは店名にもなっている「おとうのパスタ」を注文して食べてみました。ホタテの出汁とトマトソースをじっくり煮込んだソースがパスタとほど良く絡んでめちゃ美味。美味さを際立てる独特の酸味はヨーグルトソース系の隠し味なのだそう。

 11月限定の「アップルパイパフェ」は、生クリーム、シフォンケーキやコーンフレーク、国産リンゴのコンポート、アイスクリーム、リンゴのブリュレが彩られた贅沢な逸品です。偶然来ていた西山・乙訓地域で有名なインフルエンサー「oto_guru」(外部リンク)さんも「ほんのり甘く、食感も大事に仕上がっていますね。いろいろな味が楽しめるオトクなパフェです」と絶賛されていました。

「oto_guru」(乙訓グルメ研究所)提供
「oto_guru」(乙訓グルメ研究所)提供

 店を運営しているのは、保育士と幼稚園教諭の資格を持ち、元幼稚園の先生でもある5歳と2歳の双子のママで妹の田村愛子さん(30歳)と現役の産婦人科の看護師で、12歳の子息を育てる姉の伽奈子さん(32歳)です。職業柄、子育て相談も相次いでいるのだとか。

 双子が産まれた際に、息子との石垣島生活を終えて帰省してくれた伽奈子さんに子育てで救われたという経験を持つ愛子さんは、孤立した母親が悩みを抱えながらも子供を虐待するニュースを見るたびに心を痛めていたのだそう。2年前に「孤立したママたちの居場所をつくりたい」と思うようになり、クラウドファンディングで支援を集め、この6月に始めたのがこのキッチンカーでした。

 「コミュニティーには食べ物がいるよね」となって思いついたのが30年に亘って、姉妹の父親が、寝不足で疲れているときでも、どんな時でも元気をくれたという秘伝のパスタなのだとか。「味を伝授してもらうのに、職人感覚で作っているのでレシピがあるわけでもなく大変だった」といいます。これが「おとうのパスタ」です。

 そしてもう一つ、姉妹の母親の作る「ばあばのシフォンケーキ」は、子どもに安全な食べ物を美味しく食べさせたいと願って、米粉など食材にこだわって作られてきたグルテンフリーの逸品。他にもオリジナルのパニーニやマフィン、カラフルなレインボーアイスなどがあります。

 「子育て世代がこれるキッチンカー」のフードトラックも普通のトラックを購入して、すべて自分たちでDIYしたそうで、ところどころの素人普請が手作り感があってほっとする情緒があります。その傍らには伽奈子さんの子息が描いたこの店のトレードマーク「幸せを呼ぶキリン」が飾られていました。

 愛子さんは、「赤ちゃんや小さい子を連れていけるお店ってまだまだ少ないですよね。子育ては地域のみんなでシェアするもの。友達に会いに来るように気軽に訪れてほしい」と語ってくださいました。

「おとうのパスタ」(外部リンク)は、これまで、京都市河原町の「goodnaturestation」や実家の亀岡市、長岡京市のセブンラボストリートなどで出店してきました。テナントやイベントなど出店場所も募集中ですので、ぜひお声をかけてみてください。お問い合わせはこちら(外部リンク)からDMで。

地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 「YAHOO!ニュース ベストエキスパート2024 地域クリエーター部門 特別賞」を受賞 京都をこよなく愛する地域ニュースサイト号外NETの京都市担当タウンクライヤ―です。四国から大阪の元地方紙記者。観光ガイドをしながら京都時空観光案内2024(観光ガイドのための京都案内マニュアル)全19巻や「やさぐれ坊主京を創る 前田玄以の生涯」(京都文学賞一次審査通過)はじめ、京都を題材にした小説なども執筆しています。

HOTSUUの最近の記事