京都の伝統がお洒落なスイーツに!創業200年余りの老舗「するがや祇園下里」さんの和モダングルメ
例年にない天候の変化に振り回されつつも、ようやっと街も食卓も秋めいてきましたね。ところによっては25度以上を超すということもあるようで、この寒暖差も紅葉に良くも悪くもなにかしらの影響をきたすのでしょうね。
祇園の街にて1818年に暖簾を掲げ、いっときは存続が危ぶまれたものの、言葉にしつくせない努力と沢山の方々からの声を受け昨年再始動を果たした「するがや祇園下里」さん。京都市登録有形文化財にも指定された木造茶屋式の家屋は身を正したくなるような佇まいのお店ですが、こちらには国内外の方から非常に支持があつく、メディアにも登場している京都の歴史を反映させたグルメがあるのです。
今回はするがや祇園下里さんの「ひやしあめおうす」「ひやしあめアイスクリーム 粋」をご紹介。
ひやしあめ、とはかつてお砂糖が高級品だった頃、麦芽水あめを水で溶いて生姜のしぼり汁を加えた飲み物です。冷たいものは冷やし飴、温かいものはあめ湯と呼ばれています。
「ひやしあめおうす」はその名の如く、冷やし飴にその場で立ててくださる抹茶をそーっと注いだもの。黄色味を帯びた琥珀色に重厚感のある深緑色のコントラストが美しい飲み物ですね、ここ最近はカフェラテの白と茶色のコントラストが多かったので、歴史ある飲み物同士の組み合わせながら新鮮です。
ストローをゆっくりとさし、まずは口当たり優しい冷やしあめをひとくち。水飴と申しましても麦芽糖なので、穏やかな甘さは口の中で転がしたくなるほど。しかし、そのさなか颯爽と登場する生姜の刺激。ぴりりとスパイシーで、頬の内側が温かくなるような感覚も。
そしてとろりとした苦味が美味しい抹茶のほうへストローをうつして、口の中で余韻同士をミックス。甘味と豊かな香りが交わり、本来ならば丁寧に味わいたいのにぐびぐびと飲めてしまう甘露に大変身!
また、ひやしあめに更に生姜を加えたというアイスクリームは、嬉しい100ccあたり100kcalという低カロリー仕様!ひとくちめからミルク感がしっかりと舌を覆う満足感と最後に生姜特有の辛みが全体の甘さを引き締めるおかげで、すっきり感と濃厚さが見事に共存。
甘さと生姜のピリッとした味わいは、日本人のみならず海外の方にも非常に人気が高いのだとか。納得です。
生姜の爽快感や抹茶の優雅さを纏い、シャンとしながら秋物のコートをはためかせ、秋の祇園散策へ赴きたくなったのは私だけではないはず。新幹線を予約するのが先か、はたまた秋物を購入するのが先か…
最後までご覧いただきありがとうございました。
※今回は2024年10月9日(水)~10月14日(月)まで日本橋三越本館にて開催中の催事「洛趣展」にてするがや祇園下里さんが出店なさっており、幸いにも京都の本店と同じようにいただくことができました。
ここだけのお話。京都のお店では祇園辻利さんの抹茶を使用しているのですが、今回の催事では一保堂さんの抹茶を立てているのだとか。抹茶も色合いや旨味、風味がお店によってかなり異なりますから、その違いを楽しむのもまた乙なものかと。
<するがや祇園下里>
公式サイト(外部リンク)
京都府京都市東山区八坂新地末吉町79-80
075-561-1960
11時~18時
定休日 水曜