【福岡市】時を経て“歌舞伎NEXT”の名のもとに復活!博多座公演『朧の森に棲む鬼』合同取材会レポート
こんにちは!福岡のおいしい・楽しい魅力を発信するライター、博多あや.です。
2025年2月・博多座で上演される歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』。今回は福岡市内で行われた松本幸四郎と尾上松也さんによる合同取材会の様子をお伝えします。
不朽の名作が今甦る!朧の森に棲む鬼
『朧の森に棲む鬼』は松竹と劇団☆新感線のコラボレーションにより、2007年に市川染五郎(現:松本幸四郎)をライ役に迎えて初演され、喝采を浴びた人気の作品です。今回は時を経て、“歌舞伎NEXT”の名のもとに復活を遂げます!
音楽や照明・立廻りなど、縦横無尽でダイナミックないのうえひでのり演出に歌舞伎ならではの技法や音楽が加わることによって起こる化学反応、さらには本水での立廻りや宙乗りと、歌舞伎NEXTでしか見ることのできない圧巻の舞台が期待されます。
『朧の森に棲む鬼』記者会見レポート
11月14日(木)福岡市内で行われた合同取材会には、ライ/サダミツ役でダブルキャストを務める松本幸四郎さんと尾上松也さんが登壇されました。
互いに赤と黒を基調としたファッションで登場したお二人。髪を真っ赤に染めた松本幸四郎さんは、冒頭の挨拶で「SLAM DUNKを勤めます…」と笑いを誘い場を和ませます。
ー 17年ぶりに演じられる事への想いを聞かせてください
松本幸四郎さん(以下:松本)「正直、“思い出す”といった感覚はあまりなく、新しいものを作っているという感じがあると思います。歌舞伎の手法を使うことによってどれだけ効果的な表現方法になるかということだと思うので、比べるという感じではないかと思います。ただ漠然と、17年前よりもはるかに面白いものを作っているという気持ちでやっています。」
ー 今回はじめて演じられる事の難しさや面白さはありますか?
尾上松也さん(以下:尾上)「“朧の森に棲む鬼”に憧れを持って何度も見ていましたけど、いのうえさんが稽古の初日から前回がどうだったかを全く考えていない印象だったんですね。ゼロから新しいものを作っていくという印象しかなかったので、どちらかというとまた新しい朧の森に棲む鬼ができるといった印象で今稽古をつけてもらっています。とはいえ17年前から変わっていないセリフもあり、それが出てきたときに“あぁ、朧の森をやってるなぁ”と思う瞬間もあります。」
ー ダブルキャストとして、自分の役を相手がしている事に対してどう感じますか?
松本「(12歳年下の尾上松也さんを見ながら)同年代でのダブルキャストははじめてなので不思議な感覚ではあります。自分の役を松也くんがやっている時は自分は見てるだけなので。ライとサダミツをダブルでするというのは、今博多座で上演されているモーツァルトとは違うところです(会場の笑い)。このダブルキャストはどちらかがライをやっているとサダミツをするので、お互いが全公演に出演するのが凄いところだと思います。」
尾上「僕はミュージカルで何度かダブルキャストを経験しているので、違和感なくやらせていただいています。(稽古を)基本的にまずは幸四郎さんがつけるんですけど、たまに流れでライを僕でいってみよう、となると1〜2時間は出番が回ってこない。ふと幸四郎さんの顔を見ると、もうやりたくて仕方がない顔をしているんです(笑)。こんなダブルキャストを見たことがなかったので申し訳ない気分になっちゃって(笑)。早くやらせてあげたいなって気分になっちゃうぐらい、純粋な幸四郎さんを見ているのも楽しいです。」
松本さんは報道陣から髪の色について問われると「全く意味や目的はないです。ちょっと思春期だから…」と冗談を飛ばし、揃った衣装には「合わせてないです、引き出しの一番上に入っていた物を(着てきました)。」と話す松本さんに対し、尾上さんは「僕は合わせました(笑)。記者会見などでご一緒する際に毎回思ったよりもすごい格好をしてくるので、ある程度対応できるように用意します。でもいつも(想像を)超えてきます。」と話すシーンもあり、終始笑いに包まれた記者会見となりました。
朧の森に棲む鬼は2025年2月4日(火)~25日(火)の期間、博多座で上演されます。チケットは12月14日から一般発売がスタート。是非博多座で、迫力のある歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』を体感してください。
■公演情報
歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』
会場:博多座(福岡市博多区下川端町2−1)
スケジュール:2025年2月4日(火)~25日(火)
料金:A席 16,500円/B席 10,500円/C席 6,500円
お問い合わせ:092-263-5555(博多座)
歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』公演サイト