【春日部市】春日部の天然記念物。樹齢は推定約600年! まちを見守り続けてきた大木「イヌグス」
春日部に天然記念物があるのをご存知でしょうか?? 古利根川沿いの小さな神社「碇(いかり)神社」にある大きな木が埼玉県天然記念物に指定されているんです。
「イヌグス」という大木で、樹齢はなんと推定約600年!
600年前っていったら日本は室町時代です。そう考えるとすごい歴史ですね! 大きさにも歴史を感じます。
タブノキの別名が「イヌグス」で、冬芽はクスノキに似ているそうですが、葉っぱはシュッとして美しいです。
こちらの「イヌグス」は、かつては12メートルを超える高さだったようで、昭和54年(1979年)の台風で折れて現在の7メートルほどになりました。それでも実物はかなりの迫力ですよ! 根回りは約10メートルほどになります。
ではなぜこの碇神社の「イヌグス」が埼玉県指定天然記念物なのでしょうか?
この「イヌグス」という木は、もともと中部地方より南に多く見られる暖地の海辺に自生する常緑樹なんです。埼玉県春日部市はその北限に近く、珍しいことから昭和30年(1955年)に県の天然記念物に指定されました。
古利根川で船による荷物の輸送が盛んに行われていた江戸時代の「粕壁宿」では、下喜蔵河岸(荷の積卸場)があったと伝えられています。「碇山(いかりやま)」と呼ばれる小高い丘にあるイヌグスの大木は、船頭にとって船着き場の目印になっていたそう。
こちらが碇神社です。こじんまりとしていますが雰囲気はありました。
もともとは江戸時代の名主多田家屋敷稲荷だったみたいですね。案内板もあって「イヌグス」のエピソードを読むこともできました。
春日部の歴史やまちを見守ってきた碇神社の「イヌグス」は埼玉県指定天然記念物です。身近な場所に天然記念物があるのはとても誇らしいですね。
春日部駅東口から古利根川沿いを歩いて「碇神社」に来てみましたが、道沿いには古そうな蔵などがありました。
春の日差しが暖かくなってきましたので、粕壁宿の名残がある街なみを巡ってみても良いかもしれませんね。
【施設情報】
埼玉県指定天然記念物の「イヌグス」のある「碇神社」
〒344-0062 埼玉県春日部市粕壁東2丁目2