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【相生市】多世代多文化がつながるワクワク空間「相生ベース」相生おおのまちにオープン

歌見フリーライター(赤穂市・たつの市等)、御朱印ガール、仏像女子

2023年12月、相生市相生(おお)地区の中心地にみんなの居場所「相生ベース(多世代多文化交流拠点 相生ベース)」がオープンしました。週3回オープンするこのスペースは、文字通り子どもたちからシニア層の方まで、多世代の方が集う温かい場所となっています。どんな雰囲気なのか取材に行ってきました。

相生市相生の中心エリアにある施設

相生市は造船の町として発展した長い歴史がありますが、そのなかでも相生(おお)地区は市の中心部として活気あふれるエリアでした。今でも、細い路地に家の軒が連なり、昭和レトロ感満載の町並みが残っています。

「相生ベース」は、そんな相生地区の中心部、かつて商店街があった通りにあります。
国道250号を御津方面に進み、相生ペーロン海館を少し過ぎた「なぎさホール」の手前の道を左折して、相生のまちに入っていきます。
蛭子神社を過ぎ、相生公民館の駐車場までの一角にあるこの建物です。

「おおの町」を描いたかわいらしい壁画も目印です。

「地域の居場所を作りたい」とオープン

中心となって運営しているのは、なべちゃんこと渡部政弘さん。
なべちゃんは、徳島県出身で相生には2017年に移住してきました。理学療法士として、市内の病院や「さくらホームおおの家」で勤務。その後、2021年から「オオのナンデモ屋」という便利屋を始めました。
「いろいろな人と個々のつながりはあるけれど、みんなが集える場所、繋がれる場所があったらいいなあと思って、先のことも考えて、ナンデモ屋の事務所として広い場所を借りることにしたんです」。

内観はこんな感じ。
築100年の元本屋だった古民家で、なべちゃんが便利屋の作業場として使っていたスペースです。
キッチンやトイレを増設し、水道や電気工事以外は、仲間たちと一緒にセルフビルドで手がけた空間は、天井の梁に照明を付けたりして雰囲気抜群。
近所のおばあちゃんが「これ使い~」「こんなんあるで~」といって、昭和レトロな雰囲気のソファーやテーブル、いすなどを寄贈してくれたそう。

モーニングやドリンクメニューが楽しめる

「モーニングセット」500円
「モーニングセット」500円

「相生ベース」にはカフェがあり、トースト、ドリンク、サラダ、ゆで卵という内容の「モーニングセット」がワンコインの500円で楽しめます。
サラダは、店内で販売する地元産の旬の野菜を使ったもの。
売り切れ御免で、営業時間内なら何時でも食べられるのもうれしい限り。

「Butterfly knot -bakery-(バタフライノットベーカリー)」のパンが並ぶ
「Butterfly knot -bakery-(バタフライノットベーカリー)」のパンが並ぶ

店内では、たつの市御津町にある「Butterfly knot -bakery-(バタフライノットベーカリー)」のパンも販売していて、テイクアウトできます。約10種類が並び、予約が入ることもあるそうです。
モーニングセットのトーストも同店のものですが、トースト以外のパンとのセットも可能で、その場合はパンの料金+300円で利用できます。

旬の野菜も人気
旬の野菜も人気

野菜も売っていますよ。
なべちゃんと縁があった野瀬の農業グループが作った野菜です。季節によっていろいろな種類のものが並びますが、八百屋がないおおの町では、新鮮な野菜が手に入る場所として重宝されています。

展示ブースも楽しい

施設内南側の壁には、展示ブースとして約40×42センチメートルの大きさのスペースを設けています。
地域のハンドメイド作家さんらの作品展示販売場として常時受け付け中です。今のところ7名の方が利用しているそう。多くの方に使っていただきたいという思いで、何と今は手数料一切無料だそう。

「焼き菓子、ハンドメイド雑貨、絵などの展示販売、読んでほしい本の展示、お店のフライヤー、カードの設置も大歓迎です」となべちゃん。

地域の居場所として機能

私は閉店間際の13時過ぎに伺いましたが、なんと店内はほぼ満席。
ご近所の女性グループが2組と、なべちゃんの元職場の利用者さんらが楽しそうにおしゃべりしたりお茶を飲んだり。
なべちゃんの三線に合わせ『安里屋ゆんた』を歌う場面も。歌う人も聞く人も弾く人も楽しそうです。

「遅くまでごめんね~」といって会計をして、また話しはじめる近隣の常連さんにも耳を傾けるなべちゃん。

一人暮らしのご近所の方が、昼ごはん代わりにモーニングセットを食べに来てくれたり、1日2回来てくれる人がいたり、地域に定着しているのがわかります。
「『コーヒーが濃すぎる』とか『パンが少し冷めてる』、『ゆで卵がむきにくい』など、いろんな意見がありがたいんです」。そのたびにコーヒーを淹れるタイミングやパンを焼くタイムングをはかり、段々アップデートしているとか。

いろいろなイベントを開催

「SariSari」のお二人
「SariSari」のお二人

イベント時には少しレイアウトが変わる
イベント時には少しレイアウトが変わる

いろいろなイベントを開催するのもこちらの特徴の一つ。
こちらは1月29日に開催された「能登半島地震チャリティライブin相生ベース」のようすです。
20名以上の演者と、20名を超えるお客さんが集まり、91,089円の義援金を能登半島に送ることができたそうです。
予想以上の反響があったので、第2回を開催することになりました。

あいおーいうたのつどい
相生市在住のシンガー @aozorataiki (青空たいきさん)が中心となって企画した能登半島地震チャリティライブ。日本赤十字社「令和6年能登半島地震災害義援金」にお渡し予定。
とき:2月18日(日)14:00~18:00
ところ:相生ベース
入場料:無料
主催:あいおーいチャリティプロジェクト

「出張ひだりねこぜミニギャラリーIN相生ベース」も予定しています。
こちら、なべちゃんが大好きな絵描きさん、上田勇樹さんによる展覧会です。
会期中には、喜多マリコさんが主宰する「Bon-Mark」のワンデイカフェもあるそうで、こちらも楽しみですね。

出張ひだりねこぜミニギャラリーIN相生ベース
とき:3月1日(金)~4日(月)11:00~16:00
ところ:相生ベース
※3月3日(日)は「Bon-Mark」のワンデイカフェ

レンタルスペースでは、サークル活動やワークショップはもちろん、PTAの懇親会などにも使えますし、レンタルキッチンとしてはワンデイカフェのような形でマルシェやお店で提供している食事を提供することもできます。

「相生で働くベトナム人に郷土料理を作ってもらい、地元のおばあちゃんに郷土料理を作って文化交流ができたら」「高齢者が若者にe-sportsを教えてもらい、逆に若者が高齢者から昔あそびを教えてもらう」などなど、多世代多文化交流のためのなべちゃんのアイデアは尽きません。
「様々な活動、様々なサービスでワクワクで枠を超える楽しい空間、みんなで作るみんなの拠点(ベース)です」。あなたも自分ができることで活動に参加しませんか。

多世代多文化交流拠点 相生ベース
住所:兵庫県相生市相生2-15-35
電話番号:090-4666-7923
営業時間:<カフェ>月・木・日8:30~13:30
     ※レンタルスペース・レンタルキッチンの利用日や時間は要相談
設備:Wi-Fi、冷暖房、ユニバーサルトイレ、65インチモニター(テレビ、YouTube、Prime Video等視聴可、HDMIでPCも接続可)、アレクサ、Bluetoothスピーカー、レコードプレイヤー、事前予約でスクリーンやプロジェクターも貸出可能
Instagramはこちら

フリーライター(赤穂市・たつの市等)、御朱印ガール、仏像女子

フリーダムな仕事人で、居住地・赤穂から、兵庫県を中心とした関西一円を飛び回っています。旅行が好き、旅先でおいしいものを食べるのが楽しみな食いしん坊です。手がけた「乙女の御朱印めぐり旅」シリーズ(共著)で紹介しきれない神社仏閣の魅力、女子目線でのグルメやショップ情報、イベント情報なども、西播磨発(赤穂市・相生市・たつの市・宍粟市・赤穂郡・佐用郡)でお届けできたら幸せです。

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