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B・デシャンボーに続き、世界ナンバー1のジョン・ラームもコロナ陽性で欠場、五輪ゴルフは大波乱

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

東京五輪のゴルフは、大変なことになりつつある。

本日25日付けで、米国男子代表選手のブラインソン・デシャンボーが日本へ向かう前の最終のPCR検査で陽性判定を受け、五輪出場ができなくなり、代わりにパトリック・リードの出場が決まったばかりだが、続いて、スペイン代表のジョン・ラームも陽性判定を受け、欠場することが伝えられた。

IGF(インターナショナル・ゴルフ・フェデレーション)の五輪選手の補欠に関わる取り決めによれば、リザーブ・リストに基づいて、ラームに続く選手が補欠の1番として、ラームに代わって出場するとされている。

しかし、スペインの五輪委員会によると、ラームに代わってスペイン代表として戦う選手を見つけるための十分な準備と時間が得られなければ、スペインの男子代表はアドリ・アルナウス選手の1名のみになると語っている。

ラームは、今年6月の米ツアー大会、メモリアル・トーナメントの3日目を2位に6打差の単独首位で終えながら、その直後に陽性判定が伝えられ、泣く泣く棄権し、10日間の隔離生活を送った。

その隔離が終わり、陰性判定を得たラームは、ぎりぎりセーフで全米オープンに滑り込み、そして大会を見事に制覇し、メジャー初優勝を挙げたばかりだ。

陽性判定と棄権を告げられたときは、一瞬、頭を抱えて嘆いたものの、「何かいいことが起こりそうだ。これはハッピーエンドのストーリーなんだ」と思い直し、いいことの予感を得たのだと語っていた。

全米オープン制覇後は、かつて一度は座したことがあった世界ナンバー1の王座にも返り咲き、予感通り、「いいこと」ばかりが起こっていた。

東京五輪に関しては、選手に義務付けられる感染防止対策の厳しさに早々に触れるコメントを出したりもしていたが、その一方で「東京五輪には是非とも出たい」と、かねてから意欲を見せていた。

それだけに、現在の世界ナンバー1、メジャー・チャンピオンになったばかりのラームのコロナ陽性と欠場は、とても残念であり、デシャンボー、ラーム、2人のビッグスターの欠場が続けざまに伝えられたことに、ゴルフファンにとっても関係者にとっても、とてもショッキングだ。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、長崎放送などでネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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