正月やお盆は死亡者が増える?!看護師が医療現場で見てきた体験と感想
お盆時期になると「海に入るな」「水辺に行くな」というのは古くから言われてきた口伝の一つ。
お正月はお正月で「餅をのどに詰まらせた」「気が付いたらお風呂で倒れていた」という話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
なんの因果関係なのか、世の中のニュースを見てもお盆や正月の時期になると病気や事故の報道が増えてくるので、なんとなく「ヤバい時期なのかな?」と思ったりもしますよね。
実は筆者の看護師としての経験の中でも「正月やお盆時期に引っ張られる」というのは、あながち嘘ではないのでは?と感じています。
今回は「正月・お盆」には死者が増えるのか?という伝承の実態について体験談から感じた感想をお伝えしたいと思います。(この記事の内容は、統計等を取ったのではなく、筆者の体験によるものです)
1・結論「お盆時期になると死者は増える」
筆者はかつて、看護師として病棟で勤務していました。急性期病棟で、中には生死の境を彷徨っている人もいれば、順調な経過で過ごしている人などさまざま。
病院の経営方針として「24時間年中無休」を掲げていたので、空床があれば色々な患者様がひっきりなしに入院してきました。(一応、診療科目は決まっているのですが…、病院の特徴なのか、他科の患者様も問答無用で押し込まれてきます…)
そんな中、ある意味お盆時期は患者様が外泊に行かれる事も多く、夜勤時間の患者数としてはいつもより少なくなることも少なくないのですが…
お盆時期になると「急変」がいつもよりも増えるのです…
急変とは簡単にいうと、「安定していた患者様の意識レベルや状態が急激に悪化する」ことです。
ノーマークだった(安定していて落ち着いていた)患者様が、夜勤時間の巡回時間で「意識レベルが低下」しているケースがしばしば起こり得ました。
今でも不思議ですが、確かにお盆時期は「急変者」が増えやすい傾向にあったと筆者は感じています。
2、お盆と同じくらい引っ張られる時期が「お正月」時期
実は、お盆と同じくらい引っ張られると感じる時期があります。それは「お正月」です。
お正月も、患者様が外泊に行かれるタイミングなので夜勤帯の患者管理数としてはいつもより少なくなるのですが、お盆と同じように「急変」や「死亡者数」が増える傾向にあると感じています。
傾向としては、お盆と同じように「ノーマークだった患者さんの急変」が増えます。
正確にいうと、「お正月」というよりは「年末」ですね…。
31日までになんとなく急変が起こり、新年が明けると落ち着く印象でした。
仲のいい人や身内が迎えに来る時期なのか?
統計論等でも数値的な証拠が出ているわけではありませんが、満月や新月の時に出産が増えるのと同じように「傾向値」というのは医療の現場ではあると肌で感じています。
お盆や正月などは、もしかしたらゆかり深い人がお迎えに来て、心安らかにあの世に行けるタイミングなのかもしれませんね。
※今回の内容は、筆者の体験に基づくものであり、統計学的な数字が出ている内容ではございません。