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10月の全国コアCPIは2.3%の上昇

久保田博幸金融アナリスト
(写真:イメージマート)

 総務省が22日発表した10月の消費者物価指数(除く生鮮)は前年同月と比べて2.3%の上昇となった。生鮮食料を含む総合指数は同2.3%の上昇、生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数も同2.3%の上昇となった。

 消費者物価指数(除く生鮮)は2022年4月以来、31か月連続での2%超えとなっている。

 ただし、政府による電気・ガス代補助の再開でエネルギーの上昇幅が縮んだことなどから、2か月連続で伸び率が縮小した。

 食品の値上がりは続いており、「生鮮食品を除く食料」は3.8%の上昇となっていた。なかでも「米類」は58.9%上昇し、比較できる1971年以降で上昇幅は最も大きくなっていた。

 コメの値上げは一時的なものというよりは、やっとほかの食料品並に上昇してきたといえる。このため、コメの価格は今後も高値が続くことが予想され、急激に低下することはむしろ考えづらい。

 原材料価格の高騰でチョコレートなどの菓子類が5.0%プラス、オレンジジュースなど飲料が6.1%プラスと多くの品目で上昇していた。

 サービスについては、前年同月比1.5%の上昇。持家の帰属家賃を除くサービスについては同2.2%の上昇となり、2%台となった。サービスについてもじわりじわりと上昇しつつある。

 これを受けて12月の日銀の利上げは確定とまではいえないものの、それをフォローするような数字ではある。

金融アナリスト

フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

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