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開設しない海水浴場で泳ぐのは危ないのか?相次ぐ海の事故を教訓にして

お爺ちゃんの釣り散歩釣り好き一筋300年

釣り好き一筋人生を送ってきました、関東釣り散歩のひげお爺ちゃんです。
これまでの経験をもとに「釣り場のこと」「釣具のこと」をはじめ、釣りや水辺に関するあらゆるお役立ち情報をご紹介していきます。

毎年7月になると各地で続々と海開きがおこなわれ、海の家が建ち並ぶ海水浴場に足を運べばいよいよ「夏本番」って感じがしてきますよね。

しかしながら近年は寂しいことに海水浴場が開設されない場所が目立ってきており、一昔前の海の家だらけ人だらけだったあの光景を懐かしむ人も多いことでしょう。

ではどうして開設されない海水浴場が増えてきてしまっているのか?
また開設しない海水浴場で泳ぐのは危ないのか?

そんなところを今回はお話していきたいと思います。

海水浴場の開設中止が相次いだ理由とは?

2024年夏、関東エリアでは神奈川・千葉・茨城の一部の海水浴場で開設中止が決まっており、既にニュースにもなっていたのでご存知の方も多いでしょう。

理由は様々あると思いますが、主に「後継者問題」や「海岸浸食問題」が原因といい、夏が一番の稼ぎ時となる海水浴場としては非常に悩ましい事態にあると考えます。

■後継者問題

神奈川県を代表する砂浜の一つである三浦海岸では海水浴場組合員の高齢化や後継者不足などの問題で2024年は開設しないことが決まってしまいました。

海の家の設置や管理などの費用面でも採算が取れるか取れないかというのも当然ながら大きく関係しているのではないかと思われます。

■海岸浸食問題

また全国的な問題でもある海岸浸食問題が大きく影響しているといいます。

海岸浸食問題は海岸の砂浜が減少して波打ち際が岸際に近づいている現象で、原因は河川の護岸工事が進められてきたことによって川から海への砂の流出量が減ってしまったことだと言われています。

これによって海流の変化や地形の変化が見られ、遊泳には危険という判断から海水浴場の開設が中止になってしまうというパターンです。

消えた砂浜を復活させ開設する海岸も!

夏に海水浴場が開設しないとなると地域が盛り上がらなくなるだけでなく、夏休みに家族やお友達・恋人と遊びに行って思い出を作ろうとしていた方々にとっても残念なお知らせですよね。

でも中止になるかと思われていた海水浴場が復活して開設までこぎつけたところもあり、海岸浸食で砂浜が流出してしまった新潟県上越市の鵜の浜海岸では、新たに砂を搬入して敷きならしが完了したため無事開設することが決まったそうです。

開設されない海水浴場で泳ぐのは危ないの?

それでは逆に、残念ながら開設されなかった海水浴場でもし泳いでしまったら危ないのでしょうか?

危ないか危なくないか、どちらか選ばなければいけないとしたら「危ない」と思っておいたほうが良いでしょう。

三浦市を例にすると2024年に正式に海水浴場として開設するのは「荒井浜海水浴場」「和田海水浴場」のみで、三浦海岸をはじめとするその他海岸は開設されません。この海水浴場として開設するしないというのはそれぞれ具体的に何が違うのかというと、「海の家があるない」「監視員が付く付かない」といったことが違いとして見ることができるでしょう。
これは必ずしもイコールにはならないのですが、三浦市の場合は開設するしないも海の家を設置するしないも海水浴場組合が決めており、2024年はやらないことがわかっています。また監視員が付くか付かないかは県が決め、開設する2箇所については配置されることが決まりました。

人が多い所のほうが安心

つまり海水浴場として正式に開設されると、海の家があったり監視員がいることによって多くの人の目が届きやすく、万が一のことあっても誰かしらに見付けてもらえやすくなるのです。
監視員がいるいないというのはとても大きな違いで、早期発見・救助活動、緊急時の救急車の手配等がスムーズになる上、場所によっては監視所にAEDの設置もおこなわれるため命の危機に瀕する場面でも助かる可能性が高まります。
危ないか危なくないかで言うと、決して危なくないとまでは言い切れませんが、より安全性が高くなるというのは間違いないでしょう。

逆に言うと正式に海水浴場として開設されない場所では、海の家も監視員もいない場合が多く安全に遊泳できる区画が管理されているわけでもない。もし誰もいないようなところで何かあっても発見が遅れてしまう可能性があることを考えると安全性は低いと言えます。人が多いのは嫌だ、空いているところのほうがゆっくりできるといったこともあるかと思いますが、人が多い方が安心感はありますよね。

相次ぐ海の事故を教訓にして

夏が近づくと海や川など水辺での事故が増えてきます。
毎年のように繰り返される残念なニュースを見ると、なぜまた同じようなことが繰り返されるのかと、とても悲しくなりますよね。

原因の一つとして最近少し話題になっているのが「離岸流」という現象です。

これは海岸に押し寄せている波が集まって沖へ戻っていく場所の強い流れを差しており、これに乗ってしまうと人間が逆らってもどうにもできないほどの勢いで沖へ流されてしまいます。もし離岸流に巻き込まれたと思ったら流れに正面から逆らうのではなく横に逃げるのが鉄則ですが、無理に抵抗して悲しい事故に合ってしまう方が多いです。

また最近では静岡県下田市の海岸から流され、36時間も漂流した後に約80キロ離れた千葉県の沖合で無事に発見されたということがニュースになりました。

これらに共通するのは「流れ」です。
水辺ではこの水の流れに注意しなければいけないのです。

■水の流れをもっと知って

海にも川にも目には見えない水の流れが存在します。

これは常に一定にあるのではなく、もともとある地形の変化に加え、潮位の変化、雨による水量の変化など、日によって時間によって天候によって刻々と変化しています。

沖合に近い岬の先端をイメージできる場所や湾の出口になっているような急に狭まっている場所は例え小場所であっても水の流れが比較的強いと思っていいですし、目に見えない水の中の地形が溝になっているようなスリットと呼ばれる場所も流れの変化が生まれやすい場所で、一見して一面が同じように見える水面でも水の中ではスポット的に強い流れになっている場所があるので注意してください。

大潮の日は潮の満ち引きの潮位差が一番大きく時間によって水が一気に動くため流れの出る場所での勢いが非常に強くなります。また川ではカーブになっている内側が緩く外側の流れが強いというのは基礎知識であり、はるか上流地域で雨が降るとその後一気に水量が増えてくる危険があるため、天気予報のチェックは欠かせないですよね。

このようにパッと見た目ではあまりわかりにくい危険な水の流れがあるということを知っていただき、事故の防止に役立てていただきたいと思います。

ちなみに・・・

魚釣りにおいても水の流れは非常に重要で、仕掛けの流され方や魚が餌を待ち受けている場所などを見極めるためにもかなり参考にしているんですよ。

とにもかくにも夏の水辺でのレジャーシーズン、楽しい思い出のはずが悲しい思い出にならないよう、気を付けて楽しみましょうね!

まとめ

今回の記事は参考になりましたでしょうか?
釣り人をはじめ水辺に関することで何か参考になったり話のネタになれば幸いです。

今後も「楽しいお役立ち情報」をご紹介していきます。
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釣り好き一筋300年

釣り散歩のお爺ちゃんです。釣り経験だけが取り柄。釣り情報、釣り場レポートなどを紹介していきます。TwitterやInstagramにも挑戦。目指しているのはソーシャルメディアインフルエンサー。

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