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おかずクラブ「もう、もの珍しさで呼んでもらっている時期じゃない」

中西正男芸能記者
「おかずクラブ」の2人。向かって右がゆいP、左がオカリナ

「世界の果てまでイッテQ!」「ヒルナンデス!」などにレギュラー出演し、まさに引っ張りだこの人気となっている女性お笑いコンビ「おかずクラブ」。昨年の年明け、日本テレビ系「ぐるナイ大晦日恒例!おもしろ荘」をきっかけに仕事量が急増しました。“時代の寵児”と言っても過言ではない売れっ子ぶりですが、ゆいPさん(30)、オカリナさん(31)ともに「もう、もの珍しさで呼んでもらう時期ではない」と声をそろえます。なぜ、今、2人にオファーが殺到するのか。言葉の端々に、その答えがちりばめられていました。

食べたいものが食べられる!

ゆいP「『おもしろ荘』から忙しくさせていただくようになって1年と数ヵ月。本当にありがたい話、去年の今ごろは1ヵ月の給料が6万円とかで、所持金数百円なんて当たり前でした。やっと今になって、仕事量がだいぶ収入にも反映されてきて、食べたいものがあったら、その時に食べられるようにはなりました」

オカリナ「これは、とてつもなく大きいですよね」

ゆいP「今までだったら、例えば、しゃぶしゃぶが食べたいと思っても、給料日の直後とか、何か仕事が決まったお祝いだとか、そういうタイミングじゃないとなかなか手が出なかった。でも、今は今日食べたいと思ったら今日食べられる。これは、革命です(笑)」

オカリナ「あと、私で言うと、男性との関係も変わったと言えば変わりましたね。分かったんですけど、テレビに出ると、誰でも可愛いって言われるんです(笑)。ま、告白されたり、アプローチがあるわけではないですけど、可愛いって言われることがあるというだけでも、大きな変化です。もともとがゼロからスタートなので…」

“出られてラッキー”の時期じゃない

ゆいP「もちろん、お仕事をいただくようになってうれしいことは多々あるんですけど、ただ、忙しくさせてもらうようになってから、もう1年ちょっと。そして、本当にありがたいことにレギュラーとして出してもらっている番組もある。お仕事の状況と、自分たちの力量。いろいろ考えますよね。一回一回のお仕事で結果が出せたらいいんですけど、現状、なかなかうまくいかない。今はほとんどの番組で自分たちより芸歴が長い方々の中に混じって出演をさせてもらっていますが、正直な話、まったく追い付いていない。ロケのVTRとかでも、他の方々とはおもしろさが全然違いますしね」

オカリナ「それは、日々痛感しているところです。テレビを見ている方って、身内でもない限り、ずっと続けて昔から私たちを見ているわけではない。だから、たとえば、1年前の私たちとじっくりと見比べてみると、そりゃ、少しはトークとかができるようになってるのかもしれませんけど、普通にテレビをご覧になる方は、そこの伸び率みたいなものを細かく見たりはしないですからね。たまたま見た時の印象がすべて。比べるのは、1年前の私たちじゃなく、一緒に番組に出ている他の出演者の方との比較でしょうし。もう、“出られてラッキー”の時期じゃないですからね。そこでいかに結果を出すかが、シビアに求められる時期だと思っています」

ゆいP「もう、もの珍しさで出してもらってる時期じゃないですからね。レギュラー番組もいただいてるわけですから、使ってもらっている意味をしっかりと出さないといけない」

オカリナ「『そりゃ、この人たちが出るよな』と思わせることをやり続けなければならないですしね」

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自分がそこにいる意味

ゆいP「さらに考えると、じゃ、自分たちの武器は何なんだと。なんで出してもらえてるんだと。最初の方は姿かたちが目を引いてというのがあったとしても、ずっとそこにいるためには何か武器がないとダメ。たとえば『ヒルナンデス!』になぜ私たちが呼んでいただいているのか。何かがないと。結局、去年だと二百数十本テレビに出してもらったとはいえ、ちゃんと出るに足るものを持っているのか。今、それをとことん考えている、考えさせられている時期ですね」

オカリナ「ゆいPだったら相撲という要素があるとか、私だったら素のリアクションがあるとか“他の人ではなく自分がそこにいる意味”というのをもっともっと強くしていかないといけないですもんね」

ゆいP「この前も、いとうあさこさんと私たちだったり、『オリエンタルラジオ』の中田さんと私たちだったりでロケに行かせていただいたんですけど、私たちは全然盛り上げられてないし、その人たちのおかげでロケが成り立ってるんです。だから、それが1年後なのか、3年後なのか、できるだけ早い段階で、自分たちだけでロケが盛り上げられて、逆に、後輩芸人が来た時に彼らに貢献できるようになっていないといけないなと。自分たちも完全にやってもらっているわけですからお返しをしないと。…スミマセン、だいぶ、マジの話になってますね(笑)」

言い続ければかなう!?

オカリナ「あと、少し話が戻るんですけど、お仕事をいろいろさせてもらうようになった中で、私、本当にうれしかったことがありまして。この世界に入ったころからずっと言い続けてきた目標がありまして、それが『ONE PIECE』の映画版でゲスト声優をやるということだったんです。そのために、芸能界に入ったというのが本当のところですから。なので、お仕事をたくさんさせてもらうようになって、この1年ずっと「出たいです!」と言い続けたんです。じゃ、なんと、それが原作者の尾田栄一郎先生に伝わって出してくれることになったんです。7月公開の『ONE PIECE FILM GOLD』で!なので“言い続ければかなう”。これが今の自分の格言みたいになっています(笑)」

ゆいP「役柄は何だったっけ?」

オカリナ「亀の役でして、8匹いるうちの1匹。セリフは『亀!!』。以上です(笑)。しかも8匹の亀が一斉に『亀!!』と言うので、私の声を見つけるのは至難の業かと…。でも、でも『ONE PIECE』に出たという結果は残りますからね。ここはとことんこだわりたいです」

ゆいP「ま、出たかどうかと言えば、出てはいるもんね(笑)」

オカリナ「だから、実は、芸能界に入った目的はだいぶ早くクリアできてしまいまして…。あとは純粋にお仕事を頑張りたいと思います。ウイニングラン的に(笑)」

ゆいP「そこは流さないで、しっかりやって!!」

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■おかずクラブ

1984年9月28日生まれで宮崎県出身のオカリナと、1986年4月28日生まれで兵庫県出身のゆいPが2009年コンビ結成。2015年1月に出演した日本テレビ系「ぐるナイ大晦日恒例!おもしろ荘」でブレイク。世界的なクラウン(道化師)、スラバ・ポルニンが演出する体験型ファンタジーショー「スラバのスノーショー」のスペシャルサポーターも担当。同作は7月15日から26日まで大阪・森ノ宮ピロティホール(7月15日~26日まで)、東京・シアター1010(7月30日~8月14日まで)で上演される。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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