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横浜トライアスロンも、開催見合わせ

佐々木延江国際障害者スポーツ写真連絡協議会パラフォト代表
横浜大会でフィニッシュする谷真海2017年 写真 PARAPHOTO/山下元気

 4月3日、ITU(国際トライアスロン連合)理事会が開催され、協議の結果、新型コロナウイルスの世界的な感染症拡大の影響を考慮し、5月16日・17日開催予定の2020世界トライアスロン・パラトライアスロンシリーズ横浜大会の開催を見合わせることを決定した。

 これを受け、JTU(日本トライアスロン連合)は、「本日まで、関係団体や専門家を交え、特にエイジ部門においても開催に向けた様々な可能性を探り、ITU・JTU及び関係団体と協議を重ねたが、新型コロナウイルスの感染拡大の状況を考慮し、大会実施は断念せざるを得ないと、苦渋の判断をした」と決定への経緯を発表。

 2020世界トライアスロンシリーズ横浜大会組織委員会も公式ホームページでリリースした。

新型コロナウイルス感染拡大の影響と対策

 ITUは、新型コロナウイルス感染拡大を阻止するため、去る3月14日の理事会で「4月末まで6週間全ての活動を一時休止することを決定」していた。これによりシリーズ戦すべての出場資格、ランキングポイントなどが凍結されることとなった。

横浜大会のスイムコース。山下公園 写真 PARAPHOTO/佐藤亮
横浜大会のスイムコース。山下公園 写真 PARAPHOTO/佐藤亮

 マリソル・カサドITU会長は「これは非常に難しい決定だが、私たちすべてのトライアスロンファミリーの健康と安全を最優先させて行っていることを信じて欲しい。私たちは、このウイルス感染を制するために私たち自身が取り組まなくてはならない。それは私たちの責務です。そして、我々ITUは、この困難な時に、世界を移動することで選手、コーチ、役員、スタッフを危険にさらすことを望まない」と決意を述べていた。

 なお、ITU・JTUは、東京2020オリンピック・パラリンピックの新たな開催日程(2021年7月、8月)が決定したことから、東京2020オリンピック・パラリンピック参加資格ランキング大会等の延期・再開について検討を始めている。

パラスポーツの街づくりに取り組む横浜大会

 横浜大会は、横浜開港150年(2009年)記念事業として開催されて以来10大会が山下公園で開催されてきた。地元の市民や企業、団体が創意工夫を凝らし、大会開催によるバリアフリー、パラスポーツの街づくりにも取り組んできた。ここから、パラトライアスロン、エイジグループパラトライアスロンが生まれ育った大会としても意義深い。

 今年は東京2020オリンピック・パラリンピック直前であり、横浜に世界のトップアスリートが集結する予定だった。

2015年5月14日、横浜大会で初めてパラトライアスリートが出席した記者会見。 写真 PARAPHOTO/中村Manto真人
2015年5月14日、横浜大会で初めてパラトライアスリートが出席した記者会見。 写真 PARAPHOTO/中村Manto真人
国際障害者スポーツ写真連絡協議会パラフォト代表

パラスポーツを伝えるファンのメディア「パラフォト」(国際障害者スポーツ写真連絡協議会)代表。2000年シドニー大会から夏・冬のパラリンピックをNPOメディアのチームで取材。パラアスリートの感性や現地観戦・交流によるインスピレーションでパラスポーツの街づくりが進むことを願っている。

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