内釜が分厚い方がお米がおいしく炊ける秘密
炊飯器の選び方は、炊き上がりの美味しさや使い勝手に大きく影響します。特に内釜の厚さは、お米の炊き上がりを左右する重要な要素です。
今回は、炊飯器の価格帯、内釜の厚さがどう影響するのか、そして美味しく炊ける理由について詳しく解説します。
炊飯器の価格帯とその特徴
炊飯器は価格帯によって性能や特徴が大きく異なります。以下に代表的な価格帯とそれに応じた特徴を紹介します。
低価格帯(1万円以下)
マイコンという底面にあるヒーターを利用して炊飯する機種が多い価格帯です。この機種はヒーターが弱いため内釜を薄く作っており、熱伝導が均一ではなく炊きムラが出ることもあります。
中価格帯(1万円〜3万円)
一般的にIHヒーターを利用して炊く機種がこの価格帯です。IH式の場合は内釜自体が発熱するので、マイコン式に比べて米に熱が伝わりやすくなっています。
内釜の厚さは機種によって異なりますが、薄く作られているものが多いです。
高価格帯(3万円以上)
この価格になると圧力IH式という炊飯方式になり、圧力をかけることで米の芯までふっくら炊き上げることが可能です。
また、圧力をかけることでもちもちとした食感の甘いお米に炊き上がります。
ちなみに炊飯方式の違いが気になる人は、別の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
価格の高い炊飯器の特徴
高価格帯の炊飯器には、以下のような特徴があります。
美味しく炊ける
当たり前ですが高い機種で炊いたご飯は美味しいです。
内釜が厚く、重いことが多い
高くなればなるほど内釜の厚さが厚くなっていきます。
お手入れがラク
炊飯器についている蒸気ブタがないこともあり、お手入れパーツが少なくなります。
また、本体内部がステンレス製になったり、底面がフラット構造になったりしてお手入れがしやすくなります。
内釜の厚さは何に関係する?
価格が高くなればなるほど内釜が厚くなっていきますが、内釜の厚さは炊飯にどのように関わってくるのでしょうか。
熱をお米に伝えやすくなる
内釜が厚いと熱をお米の芯まで伝えることができます。米の芯まで熱が伝わることで、ふっくらとした食感に仕上がります。
また、一度熱くなってから炊き上がるまで高温を維持する必要がありますが、厚い釜の場合は熱が逃げにくく保温性が高いので炊き上がるまで高温を維持できます。
甘さを引き出す
お米の甘さは糊化という原理が関係しています。糊化とはデンプンが熱などによって糊状になることで、お米が甘くなる行程です。
実はこの糊化に適した温度が50度から70度くらいです。この温度帯の時間が長ければ甘味が出やすいのですが、内釜が厚いと温まるまでに時間がかかるため、この温度帯の時間が長くなり甘さが引き出されます。
そしてさらに、98度以上で20分以上維持することで更なる甘みを引き出すことができます。
厚い内釜は保温性能に優れているので、炊飯中の温度を高く維持してくれてお米の甘さを引き出します。
これが内釜が厚い方がご飯が美味しく炊ける理由です!
炊飯器の内釜の厚さは、ご飯の美味しさや炊き上がりに大きな影響を与える重要な要素です。高価格帯の炊飯器は、厚い内釜や高機能な加熱方式を採用することで、より美味しいご飯を炊いてくれます。
自分のライフスタイルや予算に合わせて、最適な炊飯器を選ぶ際の参考にしていただけると幸いです。
元家電量販店の店員がおすすめの炊飯器を紹介する記事もありますので、ぜひご確認ください!