【富士宮市】社殿前の紅葉は村山の法印が差したもの?山宮浅間神社に来たら、寄って欲しい『紅葉天満宮』
『紅葉天満宮』は山宮浅間神社から歩いて15分ほどの場所にあります。
山宮浅間神社駐車場からから200mほど東へ歩くと、左側に『紅葉天満宮』と書かれた看板があるので、看板手前の細い道を左折します。
左折して100mほど進むと左折できる道があります。
左右は富士宮市の貯水タンクのようなものがあり銀色のフェンスがあります。
ここから先は舗装されていますが、車では入ることが難しい林道になります。
林道には大きな古木もあります。
木の幹をよく見ると龍のうろこみたいにも見えます。
この地は山宮浅間神社と地続きの溶岩台地で、どことなく神秘的です。
緩やかな坂を登ると天満宮の社殿が見えてきました。
社殿前には看板があり『紅葉天満宮』の由緒が書かれていました。
由緒から読み取ると、この場所は村山の法印(修験道を実践する山伏)が隠居した地で、使っていた杖を地に差し、「根付いたら、紅葉天満宮として祀って欲しい」と言い残したそうです。
そしてその紅葉が根付いたので、村人が『紅葉天満宮』として祀ったそうです。
そして社殿の前にそびえる紅葉の古木が、法印の刺した紅葉だと伝えられているそうです。まだ青々とした紅葉でしたが、もうじき色づきそうです。
お堂の中は見られませんでしたが紅葉の枝を持つ一陽法印の像と、木札が安置されているそうで、元々菅原道真を祀った天満宮だったと考えられているそうです。
社殿左脇に階段があります。
この階段を登ると、その先には2つの丸い石が祀られていました。
2つの祠を繋ぐように『天満宮奥之院』と書かれています。この石は火山弾(直径64より大きな火山岩塊)だそうで、左側には『茂勝墳』と記されていました。
その他の文字は読み取れませんでしたが、看板から『再興村山圓蔵院 住此寂天保六末七月朔日』と書かれていると記載されていました。『紅葉天満宮』を再興した村山圓蔵院茂勝という方がここに眠っているという意味でしょうか。
右側の火山弾には『西東北なき浮世みかぎりて南へ起て元へかへさん 天保二年九月』と記されているそうです。
古文に疎いため解読はできませんでしたが、『紅葉天満宮』の西東北は木々に覆われて、南のみ道が開けています。
南には山宮浅間神社や村山浅間神社、富士山本宮浅間神社があります。
自分の人生が残り少ないと悟り、西東北が木々で覆われ世間から離れた場所で、自分の人生を思い返していたのかもしれないと勝手に解釈し、2つの火山弾に手を合わせました。
富士講とも深い関わりのあると思われる『紅葉天満宮』。村山の法印が差した杖が根付いたとされる紅葉の色づいた姿はそろそろ見頃を迎えそうです。
紅葉天満宮
所在地:富士宮市山宮699
*駐車場がないため山宮浅間神社駐車場から歩いて行くのがオススメです