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年末もひとりぼっちで読書中。来年の今ごろはパートナーと一緒に過ごしたい~おみおじリポート(108)~

大宮冬洋フリーライター
41歳男性。東京在住。穏やかに暮らせる結婚生活を夢見ています。撮影:馬場敬子

知的好奇心と知識欲が強め。「婚活パーティーの10分間では自分を出せません」

※2022年5月19日追記。福田さんはご本人の都合によりオネット活動を休止してしています。お見合い申し込みも受け付けていません。ご了承ください。

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。

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 さて、年末をいかがお過ごしでしょうか。帰省もせずに一人きりでテレビ番組を見て過ごしていると孤独感が募りがちですが、実際にはあなたは一人ではありません。近所に住んでいる他人もまったく同じように過ごしているかもしれないからです。また、家族と同居していても不仲ならば「一人でいるほうがマシ」だと苦しく感じることでしょう。

 そんな孤立状態を避けるためには、近くにいる相手を理解しようとする姿勢と思いやりの心が不可欠だと思います。そして、ある程度は時間と手間暇をかけなければなりません。都内のIT企業で法務担当者として活躍している福田恵介さん(仮名、41歳)は、数年前から始めた遅めの婚活でそのことを痛感しているようです。

「コロナ前までは婚活パーティーを中心に活動していました。でも、一人につき10分間ぐらいでお互いのことを知らなければなりません。それでは十分にお話を聞くことができませんし、自分のキャラクターも出せないと感じました。とにかく第一印象が重視される場のようです」

 学生時代は5年間ほど交際していた恋人がいたという福田さん。決して会話下手ではありません。でも、知的好奇心と知識欲がやたらに強いため、人と接したときに言いたいことや聞きたいことが溢れてしまうのでしょう。僕とのメールのやり取りでも、丁寧かつ情報量多めの長文を書いてくれます。婚活パーティーよりはオネット向きの人物のようです。

文学マニアな福田さん。文学館の他、美術館やカフェを巡るのも大好きです。「川端康成ゆかりの宿、群馬県法師温泉の長寿館です。川端康成先生が湯治、宿泊、執筆された部屋に宿泊もできます」(本人提供)
文学マニアな福田さん。文学館の他、美術館やカフェを巡るのも大好きです。「川端康成ゆかりの宿、群馬県法師温泉の長寿館です。川端康成先生が湯治、宿泊、執筆された部屋に宿泊もできます」(本人提供)

慎重に積み重ねてきた法務担当者としてのキャリア。婚活も慎重に進めています

「埼玉県で一人暮らしをしながら都内の会社に通勤しています。勤務先は東証一部上場のIT企業です。コロナ禍以降はリモートワークが進み、出社するのは平日の3分の1程度。やるべき仕事をやったら自宅のソファで仮眠してリフレッシュもできます。土日は休みです」

 大学院時代は憲法学者を目指していた福田さん。研究者から法律の実務家に志望を変えて、ロースクールを修了したのは33歳のときでした。

「司法試験は受けずに就職をする道を選びました。化粧品メーカーが法務としてのキャリアスタートです。最近、ようやく法務担当者として一通りのことはできる自信がついてきました。現在の勤め先はベンチャー風土が残っており、縦割りではなくてみんなで積極的に働ける雰囲気なので気に入っています。年収は700万円程度です」

 結婚願望は昔からあったと振り返る福田さんですが、社会人歴が短いこともあって「今は稼ぎながら学ぶ時期だ」と思って恋愛からしばらく離れていたそうです。そして、結婚を強く意識すればするほど慎重になる自分がいるとのこと。

「私は恋愛だと積極的にいけるほうなのですが、婚活となると急に慎重になってしまいます。良い方と知り合えても、『急ぎ過ぎては関係性がダメになる』と心配になり、石橋を叩き割ってしまうのです(笑)」

 これは婚活をしている真面目な男女にありがちな落とし穴ですね。マチコ先生のアドバイスを聞きましょう。

自宅の本棚の一角。法務担当の福田さんは経営書も好んで読んでいます。「自社と業界のビジネススキームや事業内容に習熟していなければ、どのようなリーガルリスクがあるのかを深く理解できません」(本人提供)
自宅の本棚の一角。法務担当の福田さんは経営書も好んで読んでいます。「自社と業界のビジネススキームや事業内容に習熟していなければ、どのようなリーガルリスクがあるのかを深く理解できません」(本人提供)

相手の気持ちを推し量り過ぎないこと。結婚に至るには熱量と勢いが必要です

「楽しく会話ができて、趣味も多くて生活を楽しんでいる福田さん。お仕事でもしっかりとキャリアを重ねています。婚活をしているのになぜ結婚相手が決まっていないのかが不思議なぐらいです」

 まずは福田さんを高く評価するマチコ先生。ちなみに福田さんの実家は熊本県にありますが、今後も首都圏で暮らすつもりだそうです。

「親も弟も公務員で、私だけ自由な会社員キャリアを歩んでいます。『次男っぽい長男だ』と親に言われ続けた末、Uターンもしないし亭主関白でもない長男になりました(笑)。何かの仕事にやりがいをもって取り組んでいる女性と支え合える家庭を築きたいと思っています。子どもは必須ではありませんが、もしできたら幸せなことですね。関西での学部生時代からずっと一人暮らしなので、家事は一通りできます」

 都会の婚活では大いに需要がありそうな男性ですね。マチコ先生は「慎重さ」があだになっていると指摘します。

「相手の気持ちを推し量り過ぎると結婚は決まりません。思いやりではなく様子見をしていると相手からは受け取られるからです。結婚にまで至るには熱量と勢いが必要だと覚えておいてください。具体的には、お見合いをして連絡先交換をしたらできるだけ週に1回は会うようにしましょう。オネットでは相手の気持ちを私や大宮さんを介して知ることができます。何でも相談してください。福田さんに対して真剣みのない相手に心を捕らわれていたら時間がもったいないですよ!」

 いろいろ考えすぎて動きが鈍くなっている福田さんに発破をかけるマチコ先生。福田さん、あなたに欠けているのは勢いのみです。勇気と集中力を発揮すれば、来年の今ごろは婚約者とのんびり過ごせているはず。一緒に頑張りましょう!

九州出身の長男である福田さんですが、男尊女卑の風潮からはかけ離れていると自任しています。家事も一通りできて、九州に戻るつもりもありません。ある日の自炊料理であるサバの味噌煮です。(本人提供)
九州出身の長男である福田さんですが、男尊女卑の風潮からはかけ離れていると自任しています。家事も一通りできて、九州に戻るつもりもありません。ある日の自炊料理であるサバの味噌煮です。(本人提供)

※文中の受けオネット会員は仮名です。福田さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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