【遠賀郡岡垣町】地元に根付く剣道教室「白雲練成会」厳しさの中にも愛のある指導を子どもたちへ
岡垣町には50年以上の歴史を持つ「白雲錬成会」という剣道団体があることをご存じですか?
小学1年生から中学3年生までの子どもたちが、岡垣町民武道館で日々稽古に励んでいます。
この春は熱心に部員を募集しているとのことなので、この機会に詳しくお話を伺いました。
子どもから大人までともに学ぶ
「僕自身も白雲錬成会出身なんです」と話すのは、白雲錬成会会長の曽宮健一さん。
昭和48年に範士八段である吉田次郎先生が創設し、今年で51年目を迎える同団体。
曽宮さんはこの春から会長に就任しました。
子どもたちの指導にあたるのは、「岡垣町剣道連盟」に所属する有段者の先生たち。剣道の技術だけではなく礼儀や作法などの指導も行います。
6段7段を持っている先生が多いのも白雲錬成会の強みで、小さいうちからレベルの高い環境下で学べるのは貴重なんだとか。
日頃の稽古の成果を試すため、定期的に部内試合や昇級審査も行い、遠賀郡内や北九州市内で行われる対外試合にも参加しています。
「創設者である吉田先生の教えで「文武不岐(ぶんぶふき)」という言葉があって、 文(勉強)も武(剣道)も別物ではなく、どちらも繋がっていることを表しているんです。要は勉強を一生懸命すると武道の修行にもなるし、武道の修行をするとそれは勉強にもなる。強くなるために鍛えるだけの剣道ではなく、子どもたちの人間形成・健全育成にもつなげていきたいと思っています」と曽宮さんは話します。
入会方法を簡単に説明すると、希望者はまず「岡垣剣道教室」に1年間通い、3月に同教室を卒業すると晴れて「白雲錬成会」の一員となります。
※大人の場合は「岡垣剣道教室」で1年間学んだ後は「岡垣剣道連盟」所属となります。
剣道は「生涯スポーツ」と言われているだけあって、子どもから大人まで幅広い年代で楽しむことができるのも魅力の一つ。
「スピードとパワーがあればいいってわけでもないから、年をとるほど衰えるってわけでもないんです。それも剣道の面白みだと思います」と曽宮さん。
実際に今回の取材でも、「娘の影響で40代から始めた」というお父さんに出会いました。
ネガティブなイメージを払拭していきたい
「剣道ってかっこいいな!」と、憧れを抱いている人っていくらでもいると思うんです。
だけどやっぱり引っかかるのは「ネガティブなイメージ」ではないかなと。
剣道経験のある筆者自身も「うちの子にはまだ厳しいかなぁ」とか「痛いの苦手だから面打ちに耐えられるかなぁ」とか思ってしまうのが正直なところで、何よりそれを目の当たりにする私自身のメンタルにも不安があったり。
でもそれってきっと、先生たちとの信頼関係次第なんですよね。
曽宮さんはそんな保護者に対しても「とことん寄り添っていきたい」と話します。
「今は何事もオープンにする必要があると思うし、まずは指導にあたる僕たちの人間性をしっかりと知っていただきたい。誰が偉いとか関係なく、先生も保護者もみんなが平等な立場で一丸となって、この場所を築いていきたいんです」。
そして「それこそが僕が会長という職を引き受けた理由の一つ」だと断言する曽宮さん。
「指導者次第で道場全体の雰囲気はガラリと変わるので、僕はその中心となってここを支えていきたいと思っています。ここを巣立っていった子どもたちがいつか戻ってきたときに『指導者になって子どもたちに教えたい!』と言ってくれたら何よりの本望ですね」。
白雲練成会では、体験見学も随時受け付けているとのことなので、少しでも気になった方は道場に足を運んでみてください。
大人たちに負けず劣らず真剣に取り組んでいる子どもたちの姿を見たら、ここで私が長々と書くよりもずっとずっと、剣道の魅力が伝わると思います。
「白雲練成会/岡垣剣道教室」
公式Instagram:@okagaki_kendo
公式LINEアカウントはこちらから
住所:遠賀郡岡垣町野間南4-1(岡垣町民武道館内)
練習日:火・水・金曜日
時間:18時〜19時30分
料金:月2000円
対象:小学1年生〜