横浜家系ラーメン最強の卓上アイテム「裏ガッパ」とは?
横浜家系ラーメンの魅力と聞かれると、色々と頭に思い浮かぶものがあるが、その中でも「カスタマイズ」は大きな魅力のひとつと言えるだろう。
麺のかたさ、味の濃さ、油の量を自分の好みに指定できる「カスタマイズ」方式は、横浜家系ラーメンの総本山である「吉村家」から伝統的に続いているものであり、横浜家系ラーメンにはなくてはならないものになっている。本来ならばお店のベストなバランスのものを提供したいと思うだろうところを、お客の好みに委ねるというこの文化はなかなか面白いところだ。
おかげで、濃厚で若者向けというイメージの家系ラーメンも、カスタマイズすることで味薄めや油少なめをチョイスすることができ、広い層のお客さんの人気を得ているとも言える。
そしてカスタマイズで忘れてはいけないのが「卓上調味料」である。
一般的な家系ラーメン店で卓上にあるのはニンニク、ショウガ、豆板醤、コショウ、酢などである。これを味変の要領で少しずつ加えていき、好みの味に仕上げるのが家系スタイルだ。自分の好みが決まっている場合は、最初から卓上調味料をガンガン入れて、好みの味に仕上げる人もいる。
さらにライス無料のお店などにおいては、卓上に「カッパ漬け」が置いてあることも多い。
ライスの食べ方は好みだが、カッパ漬けをのっけてスープに浸したノリを巻いて食べるのがオススメ。筆者はさらにそこに豆板醤をかける。
そんないろんな食べ方ができる家系ラーメンだが、最近筆者が最も注目している卓上トッピングがある。「裏ガッパ」だ。
裏ガッパとはカッパ漬けと細切れチャーシューを辛味で和えたもの。家系ラーメン店ならどこにでもあるというわけではなく、置いているお店はほんの一握り。筆者は埼玉・蕨にある「二代目 野中家」で初めて見つけた。
お店のPOPを見ると、月・火・水のみの提供と書いてあり、行った日がちょうどそこにあたったので、はっきり言ってラッキーだったと言っていい。
これを無料で出してしまっていいのかというぐらいの行き過ぎたサービスで、ライスはもちろん、ラーメンにもとても合う。たとえ注文したのがデフォルトのラーメンだったとしても、裏ガッパをのせたら、豪華版のラーメンになる。
このサービスを当たり前と思ってはいけない。お店には感謝しかない。
「野中家」の店主に裏ガッパについて聞くと、「裏武蔵家」の店主から伝授されたものだという。
見つけたら超ラッキーな卓上アイテムだ。見つけた時はぜひ堪能してもらえたらと思う。
横濱家系ラーメン 二代目 野中家
埼玉県蕨市中央1-9-3
※写真はすべて筆者による撮影