Yahoo!ニュース

イチローがまた金字塔!ロッド・カルーを抜き外国生まれ選手の最多安打記録を更新

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
6日のカージナルス戦で2安打を放ち記録達成したイチロー選手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

6日のカージナルス戦で、「7番・右翼」で今季12度目の先発出場を果たすと、2回の第1打席にライナー性の当たりで左翼前に運んでカルー氏に並んだ後、8回の第4打席に鋭い打球で二遊間を破り、通算安打部門で単独23位に躍り出た。

MLB公式サイトの記事でも、この事実をエリアス・スポーツ・ビューロー(米国最大のスポーツ記録調査機関)によるデータとして伝えるとともに、パナマ生まれのカルー氏を抜いたことで外国生まれ選手の最多通算安打記録を更新した、と称えた。

記録を達成した瞬間、地元TV局では「イチローがカルーを抜きました」と冷静に伝えただけ。試合も中断することなく淡々と進んでいった。まさに“静かな”記録達成となった。

この日2安打を加え、打率も.220と徐々に上昇。6月の月間打率は.273と一時の不調は完全に脱したようだ。しかも代打中心の出場が続く中、打率は低いながらも代打で12安打を記録し両リーグトップに立つなど、自分の役目を果たしつつある。

シーズン開幕前から続くチーム身売り話も最終局面を迎え、この7月は高額主力選手の大放出が噂されており、すでに多くのチームがマーリンズ戦にスカウトを派遣しているという。チーム再編後は、調子が上向いてきたイチロー選手の存在価値が再び注目されることになりそうだ。

シーズン後半戦のイチロー選手の出場機会がどこまで増えていくのか、気になるところだ。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

菊地慶剛のスポーツメディア・リテラシー

税込550円/月初月無料投稿頻度:月3、4回程度(不定期)

22年間のMLB取材に携わってきたスポーツライターが、今年から本格的に取材開始した日本プロ野球の実情をMLBと比較検討しながらレポートします。

※すでに購入済みの方はログインしてください。

※ご購入や初月無料の適用には条件がございます。購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。

菊地慶剛の最近の記事