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実は観察が大事!水族館のイルカショーを撮ってみてわかった上手に撮影する方法【撮影のコツ解説】

Akiくらしフォトグラファー / ブロガー

水族館でイルカショーを見てきました。とても素敵なパフォーマンスで、せっかくならかっこいい写真も撮りたいと思って挑戦してみました。そのときの写真を紹介しながら、撮影してみて気づいた撮り方のコツや注意点をお伝えします。

今回は神戸須磨シーワールドさんにてイルカショーとオルカショーを観覧させてもらいました。イルカもシャチもかわいくてかっこよかったです。どちらのショーでも撮影のコツは共通するので、両方の写真を紹介しながら解説します。

ショーをしっかり観察してシャッターチャンスを狙い定めよう

イルカショーで撮りたい代表的な写真と言えばジャンプの瞬間。しなやかに反ったフォルムと舞い散る水しぶきが美しいです。

高く跳ぶイルカ。弧を描く体躯が美しい。
高く跳ぶイルカ。弧を描く体躯が美しい。

ジャンプの瞬間は舞い散る水しぶきもきれいだ。
ジャンプの瞬間は舞い散る水しぶきもきれいだ。

こういったジャンプの瞬間を撮ろうといきなりカメラを構えてもなかなかうまくいきません。カメラを構えていると意外と視野が狭くなってしまいがちで、ジャンプの瞬間をとらえるのが難しいです。まずはショーを楽しむという意味も含めてパフォーマンスをしっかり観察してみてください。

せっかくのショーなのでまずは見て楽しもう。
せっかくのショーなのでまずは見て楽しもう。

ショーを見ているうちに少しづつイルカやシャチの動きを予測できるようになります。ジャンプの瞬間を的確に写真に残すためには、どのタイミングでどのあたりに飛び出してくるのかという予測が大事です。

予測には周辺の情報が参考になります。例えばトレーナーさんにも注目してみましょう。パフォーマンスの前には必ずトレーナーさんが何かしらの指示を出しています。トレーナーの方の様子をよく観察していると、次の動きがイメージしやすいです。

イルカやシャチはトレーナーの方が指示を出してからパフォーマンスを行う。
イルカやシャチはトレーナーの方が指示を出してからパフォーマンスを行う。

また神戸須磨シーワールドのオルカショーの場合は、2匹が交互にパフォーマンスを行うので片方ずつ見ていればおおよその動きを予想できます。片方ばかり見ているともう一頭のパフォーマンスを見逃してしまうので順番に見るのが大事です。

シャチは大きくて迫力がある。
シャチは大きくて迫力がある。

水中を移動しているイルカやシャチの動きは客席からだとよく見えません。ジャンプしてくるおおよその場所とタイミングを予想してそこを待ち構えるようにして撮ってみましょう。

ジャンプの瞬間をおさえることができると撮っていて楽しいです。
ジャンプの瞬間をおさえることができると撮っていて楽しいです。

ジャンプ以外にも特徴的なパフォーマンスがたくさんあります。ショーをよく見て自分の撮りたい写真のイメージをきちんと頭の中で思い描くようにしてください。

反りのポーズがかわいい。
反りのポーズがかわいい。

ヒレを振ってくれるシャチさん。
ヒレを振ってくれるシャチさん。

客席に向けて水をかけるパフォーマンスはオルカショーの醍醐味!
客席に向けて水をかけるパフォーマンスはオルカショーの醍醐味!

水しぶきが豪快でかっこいい。
水しぶきが豪快でかっこいい。

ショーの内容を予習しておきたい人は動画を参考にしてください。ダイジェストではありますが、パフォーマンスの撮影をイメージするのに役立つと思います。

そのほかの動画↓

待ち構えて連写してみよう

一番良い瞬間をとらえるために連写を試してみましょう。例えば次の写真は連写でたくさんの写真を撮ってから、その中のベストな一枚を選びました。

ジャンプしてボールにキックする瞬間!
ジャンプしてボールにキックする瞬間!

連写で撮ったほかの写真。数枚撮っておけば決定的な瞬間を逃しにくくて安心だ。
連写で撮ったほかの写真。数枚撮っておけば決定的な瞬間を逃しにくくて安心だ。

普段連写をすることがない人は、カメラを連写モードに設定しておくなど、連写の方法を事前に調べて練習しておくことをおすすめします。iPhoneのカメラの場合は、シャッターボタンを左にスライドさせるようにしながら長押しするとバーストモードで連続撮影できます(シャッター音がちょっとうるさいです)。

むやみやたらに連写する必要はなく、その瞬間を待って数枚連写するほどで大丈夫です。あまり連写しすぎるとカメラの処理が追いつかず撮れなくなってしまうこともあります。あとで写真を整理するときも枚数が多すぎると大変です。

このようなジャンプキックのシーンでは、跳ぶ場所が事前にわかるのでフォーカスを合わせやすいです。キックの的になるボールが吊り下げられているので、そこにフォーカスを合わせて構図を調整しましょう。

ジャンプの的になるボール。ここにフォーカスしてピントを合わせておけばキックの瞬間を慌てずに撮ることができる。
ジャンプの的になるボール。ここにフォーカスしてピントを合わせておけばキックの瞬間を慌てずに撮ることができる。

イルカやシャチが大きく写るような構図も良いですが、たまにはすこし広めに会場の雰囲気もわかるような構図にしてみるのもおすすめです。

あえて客席も画角に入るようにして撮ってみるのもおすすめです。
あえて客席も画角に入るようにして撮ってみるのもおすすめです。

場所の雰囲気が伝わる写真は、あとで写真を見返したときに思い出を振り返ることができて楽しいです。

盛り上がる会場の様子。
盛り上がる会場の様子。

ショーの前後だからこそ撮れる写真もある

パフォーマンス最中だけでなく、その前後にもシャッターチャンスはあります。ショーが始まるまでなら会場の中を比較的自由に動き回れるので、あえて後ろのほうの席に行ってみて会場風景の写真を撮っても良いでしょう。

神戸須磨シーワールドのショー会場はプールの後ろに海が広がって眺めが良い。
神戸須磨シーワールドのショー会場はプールの後ろに海が広がって眺めが良い。

ショーの前ならリラックスした動物とトレーナーさんたちの交流の様子も見られます。

エサをもらうシャチ。
エサをもらうシャチ。

ショーがすべて終わったあとには練習風景を見られることもあります。

こちらは練習風景の1枚。トレーナーさんを顔にのせて旋回する技を繰り返していました。
こちらは練習風景の1枚。トレーナーさんを顔にのせて旋回する技を繰り返していました。

練習中は同じパフォーマンスを繰り返し行うので落ち着いて観覧・撮影できます。

指定の位置まで顔を見せに来てくれるシャチ。
指定の位置まで顔を見せに来てくれるシャチ。

カメラの設定とレンズの選び方

一眼などの専門的なカメラをお持ちの方向けに、カメラの設定やレンズの選定についても解説しておきます。

動く被写体を撮るときのカメラの設定

ショーの撮影の場合、シャッタースピードを1/250より速くに設定しておくと、ブレを防ぐことができます。もしこれでもブレが気になるようであれば、1/500など徐々に短いシャッター時間に調整してみてください。速いシャッタースピードだと水しぶきが細やかに記録されてかっこいいです。

オートフォーカス(AF)のフォーカスエリアは、全範囲オートかゾーンAFが便利だと思います。AF方式は、コンティニュアスフォーカスやサーボフォーカスなどのフォーカスが追従し続けるモード(名称はカメラによって異なります)に設定すると動く被写体を撮りやすいです。

レンズは望遠がおすすめ

どのようなレンズを選ぶか迷うかもしれません。イルカショーやオルカショーは座る場所にもよりますが、望遠レンズがあると迫力ある写真が撮れておすすめです。個人的には100mm~200mmくらいの焦点距離が使いやすいと感じました。

望遠ズームレンズが活躍する。本記事掲載の写真の一部もこのレンズとカメラで撮りました。
望遠ズームレンズが活躍する。本記事掲載の写真の一部もこのレンズとカメラで撮りました。

会場の雰囲気も撮りたい、あるいは水族館のほかの展示の撮影も楽しむとなると、広角あるいは標準域の焦点距離もカバーできると使いやすいです。広角から望遠までを対応する高倍率のズームレンズがあるとレンズ交換の手間がなく便利かもしれません。

広角から望遠まで1本で対応できる高倍率ズームレンズも便利。フルサイズ換算で24mm~200mmまで撮れてショーの撮影でも使いやすかったです。
広角から望遠まで1本で対応できる高倍率ズームレンズも便利。フルサイズ換算で24mm~200mmまで撮れてショーの撮影でも使いやすかったです。

望遠レンズがない場合は編集でトリミングするのもおすすめです。

左がトリミング後、右がトリミング前の写真。
左がトリミング後、右がトリミング前の写真。

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くらしフォトグラファー / ブロガー

日常の何気ないシーンや家族と過ごす生活の写真を撮る "くらしフォトグラファー"。特別ではない平凡な毎日を撮ることの魅力や価値を発信しているほか、お気に入りの撮影スポットを紹介しています。 ブログやYouTubeなど各種メディアでは自分の使っているガジェット情報を発信。得意分野はカメラ・スマホ・パソコン・バッグ類など。明日から使える写真撮影のコツや、あると生活が便利になるアイテムなどを分かりやすく紹介しています。 神戸ファインダー / ピークデザインのある暮らし / シタタカライフ など複数のウェブサイトを運営。1989年生まれ / 兵庫県神戸市育ち

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