ジャニーズ事務所公式サイト「Jonny's net」で1月2日までに、所属タレントの顔写真が「解禁」されたと話題になっている。サイトの目立つ場所に、所属タレントの顔写真が公開され始めたのだ。

　「ネットは写真掲載禁止」で知られたジャニーズ事務所の方針が転換した背景には、ネットをフル活用して話題を集めた元SMAPの3人の活躍がありそうだ。

　Jonny's netでは1月2日現在、公式サイトのタレントごとのトップページに、写真が大きく掲載されるようになっている。従来、タレントごとのトップページには、グループ名や個人名のロゴだけが掲載されおり、「Profile」をクリックしないと写真を閲覧できなかったが、各タレントのトップページでも写真を閲覧できるようになったのだ。

　公式サイト以外でも、「ネット解禁」の動きは進みつつある。12月には、元SMAPの木村拓哉さんの写真付きインタビュー記事が「LINE NEWS」に掲載され、木村さんをモチーフにしたLINEスタンプが発売（※ただしこのスタンプは、「写真ではない」らしい）。木村さんが出演するテレビCMもYouTubeで公開された。

　また、12月にフジテレビ系列で放送された「FNS歌謡祭」の公式サイトに、「嵐」などジャニーズタレントの写真が掲載されていたり、Netflixオリジナルドラマ「フラーハウス」の告知で、「Sexy Zone」のマリウス葉さん出演シーンの写真が各ネットニュースに掲載されるなど、昨年11月ごろから、「ジャニーズがネット写真を解禁し始めている」とファンの間で話題になっていた。

　また、これまで消極的だった、タレント出演ドラマのネット配信解禁についても、協議しているとの報道もある。

　ジャニーズ事務所がネット解禁に踏み切った背景には、昨年9月に同事務所を退社し、ネット中心で活動を始めた元SMAP・草なぎ剛さん、稲垣吾郎さん、香取慎吾さんの3人の活躍がありそうだ。

　3人は、ファンサイト「新しい地図」を公開し、ネットテレビ「AbemaTV」の72時間テレビで活動を再開。同番組は累計アクセス数が7400万を数えるなどネットで大きな話題を集めた。草なぎさんはYouTube、稲垣さんはブログ、香取さんはInstagramで発信を続けており、草なぎさんのYouTubeチャンネルは64万登録、香取さんのInstagramは135万フォロワーを集めるなどネット上で大きな存在感を見せており、彼らの活躍が、ジャニーズ事務所を刺激したのかもしれない。

　とはいえ、ジャニーズ事務所の「ネット活用」は、この3人の“フル活用”ぶりと比べるとまだまだ消極的だ。ジャニーズ事務所側が解禁した写真は現時点で、事務所が公式で用意したもののみ。SNSなども運用しておらず、ネット解禁は徐々に、かなり慎重に進めているようだ。

　これまで、ジャニーズタレントが表紙を飾った写真は、タレントの部分が白抜きされたり、グレー一色で塗られるのが恒例だった。また、記者会見などでは、「ジャニーズのタレントのみ、ネット媒体は撮影NG」とされてきた。今年、これらの“規制”が緩和され、タレントの写真入り表紙画像や記者会見写真がネットで公開される可能性はあるのだろうか。ジャニーズの“ネット解禁”がどこまで進むか、見逃せない1年になりそうだ。