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【長崎市】子どものたまり場、大人のはなす場「かっちぇて」11年目。出入り自由・無料。ホッとできる場所

misahanaライター(長崎市)

こんにちは!misahanaです。今年もよろしくお願いします。
本日は、高平町にある自然と暮らしの学校「てつなぐ」かっちぇてをご紹介します。

かっちぇては、片山健太さんが運営する子どものたまり場です。私は、今回初めてお邪魔しました。

かっちぇての古民家を目指し、石段を上ります。

かっちぇてからの眺め
かっちぇてからの眺め

場所は、幕末・明治期に活躍した貿易商人大浦慶の大浦家墓地(私はこちらも初めて!)の近く。とても眺めの良い場所です。

「かっちぇて」のはじまり

かっちぇては、「子どもたちが誰でも来られて、自由に居られる居場所を作りたい」と、片山さんが古民家を購入し、2015年から始められました。

自宅を開放する「住み開き」という形で、活動しています。始めは、地域の小学生と一緒に、古民家の改修作業から行ったそうです。

古民家改修作業の様子(写真提供:自然と暮らしの学校「てつなぐ」様)
古民家改修作業の様子(写真提供:自然と暮らしの学校「てつなぐ」様)

当時小学生だった子どもたちは、現在、立派な大学生・社会人です。「今でも、時々足を運んでくれて嬉しい」と片山さん。

かっちぇてのオープン日は、主に月曜日木曜日の午後3時からです。子どもたちは、放課後に遊びに来ます。多い時は、30~40人程来るとことも。

  • 不定期で土日祝オープン日もあり。詳細は、公式SNSにてご確認ください。

かっちぇては、長崎弁で「仲間に入れて」という意味。子どもから大人まで、だれでも無料で利用することができます。また、申込みも不要出入り自由です。

「かっちぇて」ってどんな場所?

やることは決まっていない。過ごし方は自由!

かっちぇては、みんなが自由に過ごせるたまり場です。そのため、やることは決まっていません。工作や料理、ゲームや漫画を読んで過ごしたりと様々です。

取材時は、小学生の男の子たちが、ゲームをしたり、駄菓子を買ってくつろいでいました。もちろん何もせず、ゴロゴロしたり、ボーっとするのもOK!

お庭で、七輪を使った火おこしも人気なのだとか。ウインナーやマシュマロを焼いて楽しみます。自宅ではなかなかできない体験です。

写真提供:自然と暮らしの学校「てつなぐ」様
写真提供:自然と暮らしの学校「てつなぐ」様

親としては、つい先回りをして、あれこれ制限をかけてしまいがちなことも、ここでは、子どもたち自身がやりたいことを決めて過ごします。

「親が子どもを連れてきたり、親子連れが集う場というよりも、子どもが一人でも足を運びたいなと思える場でありたい」と片山さん。

小学生と高校生
小学生と高校生

あくまでも子どもたちのための居場所であり、あそびを大切にする場所です。子どもたちは、それぞれ好きな時間に来て、好きなことをしてあそびます。

料理にハマっている女の子によるポテトチップス作り
料理にハマっている女の子によるポテトチップス作り

また、偶然居合わせた者同士で、新たなあそびが生まれることもあるそう。

珍しい楽器も
珍しい楽器も

忙しい現代の子どもたちにとって、自由な発想であそぶ時間というのは、貴重なのかもしれません。

工作グッズやボードゲームなど
工作グッズやボードゲームなど

無料のゴハンの日

かっちぇては、月に1度、ゴハンの日も開催しています。子どもも大人も、無料でいただくことができます。

カレーライス、かぼちゃのポタージュ、サラダ
カレーライス、かぼちゃのポタージュ、サラダ

片山さんが調理する日も多いそうですが、この日は、近くの長崎玉成高校調理科の学生さんが作ってくれました。とてもおいしかったです。

片山さんは、「地域の方や学生さん、たくさんの方に協力してもらいながら、活動を継続することができている」と話します。

私も初めて出会った方々と、こたつを囲んでいただきました。新鮮で楽しい時間です。子どもたちにとっては日常で、慣れっこなのもおもしろい・・・!

「かっちぇて」の活動を応援

かっちぇては、どんな子どもたちにも、たまり場に訪れる機会が失われることがないようにと、無料で運営しています。これを10年以上継続していくことは、簡単なことではありません。

そんなかっちぇてにとって、物品寄付応援募金などでの応援は、大きな支えになっています。こちらのお菓子やドリンクも寄付されたもの。

こうしたドリンクは、1杯100円のカンパcafeにて活用されています。たまり場を利用しながら、子どもの居場所づくりを応援する仕組みです。

子どもたちに人気の「だがしや」も。
子どもたちに人気の「だがしや」も。

差し入れや寄付は、全国から集まっているそう。かっちぇての思いや活動に賛同し、応援する仲間の輪が年々広がっています。

  • かっちぇてを応援したい方、活動に興味のある方は、公式HPよりご確認ください。

地域に根ざした居場所「かっちぇて」

片山さんは、あそびを中心とした、子どもの居場所づくりを続けることで、「子どもたちとの関係性が深まってくるように感じる」と話します。

そのような中で、子どもたち自身の悩みや相談、気がかりな友達の話など、ポツリポツリと出てくることもあるそうです。

こうした話は、突然始まることも多いのだとか。「地域に根ざした子どもの居場所として、これからも子どもたちとつながり続けたい」と片山さん。

子どもたちの生活の中に、かっちぇてのような居場所があり、片山さんのような信頼できる大人・仲間がいることは、子どもたちにとって、とても心強いと感じました。

このような子どものための居場所が、少しずつ増えていくことを願います。
かっちぇての活動の様子は、公式SNSにて公開中です。ぜひ、あわせてご覧ください!

自然と暮らしの学校「てつなぐ」かっちぇて
住所:長崎市高平町15-1
オープン日:基本的に月・木(時々土日祝)※オープン日詳細は、毎月公式SNS等でご確認ください。
電話:090-8391-9644
問い合わせ:tesunagu1110@gmail.com
アクセス:崇福寺電停より徒歩12分
駐車場:なし
公式HP:自然と暮らしの学校「てつなぐ」
公式SNS:FacebookInstagram
取材協力・一部写真提供:自然と暮らしの学校「てつなぐ」片山健太様

ライター(長崎市)

生まれも育ちも長崎市。長崎くんちが待ち遠しい「じげもん」です。初めての育児に奮闘中!古民家カフェとローカルな史跡巡りが好き。長崎での暮らしが、今よりもっと楽しくなるような情報をお届けします。

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