表彰台からのセルフィー、サムスンの1万7,000台配布『ZFlip6』27億1,490万円の効果?
KNNポール神田です。
パリ五輪が閉幕し、パラリンピックが開幕される。
今回の大会で普段の大会では、見られなかったのが表彰台における自撮りするセルフィー写真の光景だろう。
これは、最上位スポンサーが『Samsung』となり、メディアだけの枠に選手たちの『SMS』を取り込めたことに由来している。
■勝利の瞬間を表彰台からすぐにシェアという秀逸なアイデア!
私物のスマートフォンを表彰式に持ち込むことができなかったのが、オフィシャルのスマートフォンを提供されたことによって、実現したというのはこれは、スポンサーを1998年長野五輪〜2028年ロス五輪 に渡り続けてきたからの恩恵だろう。
■1万7,000台の無償提供は、27億1,490万円分の価値
選手たちのリアルタイムアップロードサイト『athlete365』
https://olympics.com/athlete365
日本国内での『Galaxy Z Flip6』の販売価格は、1台あたり、159,700円〜だ。アスリートの選手村にギフトバッグのセットと、専用の『フリップスーツケース』は、フランス代表チームのオープニングセレモニーの衣装をデザインした『LVMH(ルイヴィトンモエヘネシー)』のブランド『ベルルッティ』とのコラボレーションとして1万7000台プレゼントされたので、約27億1,490万円分の価値が世界の五輪アスリートたちに配布されたこととなる。
しかし、感動の『表彰式』でのセレモニーで選手たちが、コンパクトにフォルダブル化されたカメラで、セルフィーを撮影するシーンは、強く印象に残った。
選手の私物ではないという建付けでのスマートフォン露出活用アイデアは、最上位スポンサーの特権だけではなく、オリンピアのルールにも合致しているという最高の捉え方だと筆者は感じた。4年に一度の感動の舞台のフィナーレでのセルフィー。しかも、表彰台全員での、先程までのライバルとの感動の金銀銅のスリーショットは格別な瞬間だ。
https://stillmed.olympics.com/media/Documents/International-Olympic-Committee/IOC-Marketing-And-Broadcasting/IOC-Marketing-Media-Guide-Paris-2024.pdf
何よりも、『10年間契約で2,000億円』と憶測される『最上位スポンサー価格』から考えると、4年に一度の五輪でも、『1年あたり200億円』の計算が成り立つ。
そこからの27億円といえば、13.5%なので、言葉は悪いが、カナダ、中国あたりの消費税13%と対して変わらないのだ。
こちらの記事から推測すると15社で3,142億円なので、1社あたり209億円。4年で考えると、年間平均 52.2億円となる。このあたりのスポンサー料金で考えると
約27億1,490万円分の投資は、51.9%となる。
『表彰台からのセルフィー』という、予想外の『企画』を展開したSamsung側の企画は大成功だといえるだろう。あとは、これがどのように売上やブランド力向上や時価総額につながるのかという評価が数字とあらわれるかだ。