女性兵士を破壊する、北朝鮮軍「産婦人科検査」という鬼畜行為
北朝鮮の金正恩総書記は28日、朝鮮労働党中央委員会第8期第9回総会の3日目会議での発言で、学校用制服など「児童・生徒の必須用品の生産において新たな革新」を起こすよう指示した。
金正恩氏は今月初めに開かれた「全国母親大会」で「出生率の低下を防ぎ、幼児の保育・教育に力を入れる」ことに言及した。学用品の増産指示も、人口政策の一環と見るべきだろう。
しかし、北朝鮮の少子化の背景には国民生活の苦しさのほかにも、より深刻な問題が横たわっている可能性がある。女性に対する、様々な形の暴力である。
(参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為)
米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は11月13日付の記事で、北朝鮮では女性兵士らが、兵役時に女性疾患をわずらったり、性暴力にさらされたりしていることが、出生率に影響を与えている可能性を指摘している。
この記事の中で、脱北前に北朝鮮で医師を務めていた高麗大学公共政策研究所のチェ·ジョンフン先任研究員は、次のように語っている。
「北朝鮮の女性兵士たちは兵役期間中に恋愛関係か性交渉を持つこともあるが、性的暴行を受ける場合もあります。北朝鮮では避妊もあまりしません。それで妊娠すると、中絶手術をすることになります。手術なので抗生物質をしばらく服用しないと炎症を防ぐことができませんが、これがうまくいきません。そうするうちに子宮内膜炎などにさらされるんです。 子宮内膜炎が不妊の最大の原因にもなります。北朝鮮の女性兵士は除隊後に、いちばん望んでいるのが入党、つまり(朝鮮労働)党員になることが重要なのですが。 そのために性上納も行われたりします」
チェ氏が言わんとしているのは、入党の推薦権を持つ男性上官が女性兵士に性上納を強要し、入党に人生の望みをかける庶民層出身の女性は応じざるを得ないということだ。
また、デイリーNKの北朝鮮内部情報筋によると、北朝鮮軍内ではあろうことか、「婦人科検査」を口実にした性暴力まで横行しているという。
(参考記事:北朝鮮の女子高生が「骨と皮だけ」にされた禁断の行為)
こうした現象については、北朝鮮軍内でも徐々に問題視する向きが生まれているようで、取締りの動向に関する情報もたまに聞こえてくる。
しかし、抜本的な改善のためには金正恩氏お得意の「血の粛清」並みの取り組みが必要だろうが、そこまでの改革ができるかは未知数と言える。