家を建てるなら知っておくべき土地購入の注意点
家づくりの際、土地探しはとても重要です。なぜなら、土地の形状やエリアによっては建築が制限されたり、家が建てられなかったり、あるいは災害の危険がある土地もあるからです。
不動産は高額なため、最初で最後の買い物になるという人も多いでしょう。土地を購入する際の注意点を把握しておくことにより、スムーズでトラブルのない家づくりができるようになりますので、最後までご覧下さい。
- 境界が不明
- 擁壁のある土地
- 地盤が弱い土地
- 災害の危険がある土地
- セットバックあり
- 旗竿地
- 嫌悪施設がある
境界が不明
土地と土地の境い目には通常、境界標があります。ところが、この境界標がない土地もあります。一般的に境界が不明な場合は、売主に境界を確定してもらってから契約にすすみます。
しかし、特約で「境界非明示」として境界が不明のまま契約してしまうケースもあります。後に隣地とのトラブルになる可能性があるため、十分な注意が必要です。
擁壁のある土地
擁壁とは高低差のある土地で、斜面が崩落しないように設けられたブロックやコンクリートの構造体のことです。
擁壁は高さ2mを越える場合、確認申請が必要です。「建築確認、中間検査、完了検査」のすべてクリアし、検査済証が交付されます。購入前に、この「検査済証」があるかどうかを確認し、ない場合は行政機関の窓口で確認が必要です。
きちんと検査されていない擁壁は、安全性に問題がある可能性があります。もしも倒壊し他人にケガを負わせた場合は、その土地所有者が責任を負わなければならないため注意が必要です。
地盤が弱い土地
たとえ建物が頑丈でも地盤が軟弱であれば建物が傾いたり、最悪の場合、建物が倒壊してしまいます。ですので、地盤に目を向けることも大切です。
一般的に地盤調査は土地の売買契約後に行います。調査の結果、地盤が弱いと判断されると改良工事が必要になります。
地盤改良工事は100万円を越える場合もありますので、余計な費用をかけたくないのであれば、地盤が強い土地を購入したいですね。
次に地盤が強いかどうかを調べることができるサイトをいくつかご紹介します。
地盤サポートマップ
地盤サポートマップは、地盤の強さや地震時の揺れやすさ、土砂災害や浸水の可能性、また1974〜1978年の土地の状態も知ることができます。
ジオダス
ジオダスは地盤調査を行った結果をみることができます。地盤が良好か軟弱か、補強工事を実施した場所などを知ることができます。
災害の危険がある土地
昨今は地震や台風、ゲリラ豪雨など各地で災害のニュースを目にするようになりました。災害の危険性が高い地域の土地の購入は、できるだけ避けたいですね。
災害の危険がある土地かどうか確認する方法として、ハザードマップポータルサイトがあります。
セットバックあり
不動産の広告等に「セットバックあり」の表示がある場合があります。
建築基準法の規定により、幅4m以上の道路に2m以上接していない土地には家を建てることができません。これを接道義務といいます。
この接道義務の規定ができる前に建てられた家が存在します。この場合、家の建て替えをするには道路の中心線から一定の距離、後退させなければならないことになっています。こういった物件が売りに出された場合「セットバックあり」と表示されます。
セットバックをした場合、自分の土地の一部が道路とみなされるため、自由に使用ができなくなります。この点を考慮して購入を検討しましょう。
旗竿地
竿に旗をつけたような形のため、旗竿地(路地状敷地)と呼ばれる土地があります。旗竿地(路地状敷地)もメリットデメリットがあるため、場合によっては購入には注意が必要です。
旗竿地のメリット
- 価格が安い
- 税金が安い
- 静か
旗竿地のデメリット
- 建築費が高くなりがち
- 防犯面が心配
- 建て替えができない場合もある
メリット、デメリットを考慮し、購入を検討するようにしたいですね。
嫌悪施設がある
土地購入前に周辺の環境も確認すべきです。土地を購入し家を建ててしまうと、簡単に引越しはできないからです。
嫌悪施設とは悪臭、騒音、大気汚染を起こす施設、墓地や火葬場などのことをいいます。しかし、嫌悪と感じかどうかは人それぞれです。公園やコンビニが近くにあると便利と思う人もいれば、騒音と感じる人もいます。自分の目で確認するのが一番です。
まとめ
以上、土地の購入で注意すべきことをお伝えしてきました。購入者も知識を持つことで、広告やパンフレットを見た段階で購入すべきかどうかを判断することができ、よりスムーズな土地探しができます。また、悪質な不動産会社に騙されるリスクも回避できますね。