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絵本の読み聞かせの効果がすごい!1000冊の絵本を集めた我が家が、ボロボロになるまで読んだ絵本

高木美紀絵本の蔵書1000冊

  我が家は、1000冊の絵本と児童書で溢れています。胎教から絵本の読み聞かせを始め、気が付けば1000冊の絵本が溢れる絵本屋敷になっていました。妊娠中、不安でいっぱいになった時期がありました。そんなときに、子供の頃から本が大好きだった私は「この子を日本一、本が好きな子供に育てよう。」と思い、そう決めたら何だかわくわくして、きっと生き抜く底力のある子に育ってくれると思ったのです。そして、子供の一生の宝物になるような本と出会わせてあげたい、そんな気持ちで今日まで絵本を読み聞かせてきました。

 文部科学省では、絵本の読み聞かせに関する興味深い調査結果を発表しています。絵本の読み聞かせの習慣のある家庭の子供は、国語、算数の学力が高く、情緒面においても安定するという研究結果が発表されています。

絵本の読み聞かせにはこんな効果があると言われています!

言語能力が高くなる…国語、算数、数学の平均正答率が高くなる、学校の授業の楽しさが20%高くなる。(文科省調べ)自分の気持ちや考えを発信する力も身につく

読書の興味が30%高くなる…読書は世界を広げ、情操教育になる。読解力がアップし、学力向上も期待できる。

ストレスが軽減...読み聞かせの時間が多い家庭の母親の「子どもの行動に対するストレス」が減ったという研究結果が出ている

脳の前頭前野の血流が減少…感情のコントロールを司る前頭前野の血流が減少することで、心が癒された状態になっている

・自己肯定感が高まる…パパやママの声は子供に安心感を与え、自分が受け入れられていると実感できる。親子のコミュニケーション、信頼関係につながる

・想像力が豊かになる...相手の気持ちが想像しやすくなり、思いやりを持って人と接することができるようになる

【参考】
母親の読み聞かせの影響力 子どもが集中するのに伴い脳内ネットワーク強度も向上:金沢大学 子どものこころの発達研究センター(協力研究員)/日本学術振興会 長谷川千秋,金沢大学 子どものこころの発達研究センター(協力研究員)/ 福井大学 医学部 精神医学(客員准教授)/魚津神経サナトリウム(副院長)高橋哲也,金沢大学子どものこころの発達研究センター 池田尊司,金沢大学 医薬保健研究域 医学系 精神行動科学 菊知充教授,千葉工業大学 情報科学部 情報工学科 信川創 准教授らの共同研究グループ
「絵本の読み聞かせ」の効果の脳科学的分析―NIRSによる黙読時,音読時との比較・分析:兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科 森 慶 子
文部科学省 絵本で子育てを楽しく
『最新脳科学でついに出た結論「本の読み方」で学力は決まる 』 青春出版社 松﨑 泰 (著) 榊 浩平 (著) 川島 隆太 (監修)

 このような嬉しい効果があるとされるなら、読み聞かせのやりがいもあるというものです。幼児教室のように高額な費用も掛かりません。

 我が家はたくさんの絵本で溢れていますが、子供は不思議と同じ本を繰り返し読むのが好きなんですよね。その中でも、ボロボロになるほど何度も繰り返し読んだ我が家で大人気だった絵本をご紹介します。

「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」福音館書店 文・絵:バージニア・リー・バートン 訳:むらおか はなこ

「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」福音館書店 文・絵:バージニア・リー・バートン  訳:むらおか はなこ
「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」福音館書店 文・絵:バージニア・リー・バートン 訳:むらおか はなこ

 機関車のちゅうちゅうは毎日、客車や貨車を引いてたくさんの人やたくさんの荷物を乗せて走ります。もうあの重い客車なんか引くのはごめんだと思ったちゅうちゅうは、ある日ひとりで逃げ出します。

 乗り物が好きだった息子がはまって、何度も繰り返し読んだ絵本です。モノトーンの絵本ですが、迫力があって生き生きしているんです。バージニア・リー・バートンの絵って、本当にかっこいいなって思います。

「おおきなきがほしい」 偕成社 文:佐藤 さとる  絵:村上 勉

おおきなきがほしい」 偕成社 文:佐藤 さとる  絵:村上 勉
おおきなきがほしい」 偕成社 文:佐藤 さとる  絵:村上 勉

「おおきな おおきな 木があるといいな。ねえ おかあさん」そんな、かおるの空想から始まる絵本です。この絵本の大きな木は、子供の夢そのものです。大きな木にはしごをかけて、見晴らし台を作って、キッチン付きの小屋も作って、そこでホットケーキを焼いて食べていたら、鳥が遊びに来たなんて、かおるの想像の世界が、あまりにも素敵で引き込まれてしまいます。子供の想像力の作る世界にあらためて感動してしまいます。

しょうぼうじどうしゃじぷた 福音館書店 作:渡辺 茂男  絵:山本 忠敬

しょうぼうじどうしゃじぷた 福音館書店 作:渡辺 茂男  絵:山本 忠敬
しょうぼうじどうしゃじぷた 福音館書店 作:渡辺 茂男  絵:山本 忠敬

はしご車ののっぽくん。高圧車のばんぷくん。救急車のいちもくさん。大きくて立派なみんなは、子供達から大人気。小さな消防自動車じぷたは「ちびっこ」と馬鹿にされていましたが、ある日、山火事が発生して…小さなじぷたが大活躍するお話です。乗り物が大好きだった息子が小さい頃に一番お気に入りだった絵本です。小さいじぷたの活躍は、勇気が出ます。他人と比べることより、自分ができることに全力を尽くす、この絵本のメッセージが子供たちが大きくなっても心に残っていて欲しいなと思います。 

またもりへ 文・絵:マリー・ホール エッツ 訳: まさき るりこ

またもりへ 文・絵:マリー・ホール エッツ  訳: まさき るりこ
またもりへ 文・絵:マリー・ホール エッツ 訳: まさき るりこ

もりの中から騒がしい音が聞こえてきたので、見に行った「ぼく」でしたが、もりの中では動物たちが、ぼくを待っていたんです。動物たちは、得意なことの腕比べをするというのです。モノトーンで描かれる不思議な世界の絵本ですが、子供たちが大好きで、何度も繰り返し読みました。先入観から、子供はカラフルな絵本が好きなのかと思っていましたが、読んでみないとわからないものです。「おとうさんだって、ほかになにもできなくてもいいから、おまえのようにわらってみたいよ」というお父さんのラストの言葉が印象的で、子供の心にもずっと残っていて欲しいなと思います。

我が家の1000冊の絵本の中から、ボロボロになるまで読んだ絵本をご紹介いたしました。何度も繰り返し読んでボロボロなんですが、我が家の宝物です。お子様にとって一生の宝物になるような素敵な絵本と出会えることを心から願っています。

高木美紀

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絵本の蔵書1000冊

元塾講師の2児の母。絵本、児童書の記事を執筆しております。絵本と児童書が大好きで、気が付けば蔵書量1000冊「日本一、本が好きな子供を育てる」を目標に子育てしてきました。そんな我が家の1000冊の絵本の中から、おすすめの絵本をご紹介します。

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